絶体絶命のピンチだ。大相撲名古屋場所１２日目（２５日、愛知県体育館）、カド番の大関貴景勝（２７＝常盤山）が新関脇大の里（２４＝二所ノ関）に上手投げで屈して７敗目。カド番脱出に向けて後がなくなった。
大の里を土俵際まで追い込んだが、逆転負けを喫した貴景勝は「（取組は）あんまり覚えてないけど、負けは負けですから。自分はまだまだ。７敗目？ それが結果というだけですね。力を出すだけやったけど、勝ちにつながらなかった」と唇をかんだ。
今場所は歴代ワースト３位に並ぶ９度目のカド番で臨み、もがき苦しんでいる。しかも、１３日目は１敗で優勝争いを独走中の横綱照ノ富士（３２＝伊勢ヶ浜）との一番。後がない貴景勝は「その日その日で、どんな相手でも集中する。自分の相撲に集中して、一番一番に力を出すしかない」と険しい表情で語った。