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【阪神】混戦から突き抜けろ! 柏原純一氏が挙げる〝連覇〟のための2人の「キーマン」

東スポWEB 2024年7月26日 5時9分

昨季日本一に輝いた阪神が26日の中日戦(甲子園)から後半戦リスタートを切る。前半戦は貯金1のセ4位で折り返し。上位4チームは混戦状態だけに球団初となる連覇の可能性は十分あるが、突き抜けるためには何が必要か。野球評論家の柏原純一氏が挙げた2人のキーマンとは――。

【柏原純一「烈眼」】阪神は4位ながら、首位・巨人とは3・5ゲーム差で「連覇」に十分届く位置につけている。岡田監督も前半戦の総括で奮起を促したように、後半戦でカギを握るのは攻撃陣。投手陣はリーグ2位のチーム防御率2・25で先発、中継ぎともに計算が立つだけに、あとはどれだけ打線が早い回で得点を重ねられるかだろう。

昨年から先発野手は「固定起用」が基本のチームだけに、主力野手全員が不本意だった前半戦からの巻き返しは欠かせない。中でもチーム全体の得点力に関わってくるのが、中軸を打つ大山、佐藤輝の2人だ。前半戦最後の7試合は「4番・佐藤輝」「5番・大山」の並びで臨んでいたが、彼らがもう少し状態を上げてくれないことには「打ち勝つ試合」も増えてこない。

それは本人たちも自覚しているはずだ。佐藤輝は規定打席にも届いておらず、打率2割3分8厘、5本塁打、27打点。大山も同2割3分2厘、7本塁打、33打点。ともに前半戦は二軍落ちなどの苦しい時間はあったが、さすがに残り試合で繰り返すわけにはいかない。いくら今年が投高打低のシーズンとはいえ、現状の数字はさすがに低すぎる。残りの試合で打率も打点も現状から最低でも「2割増し」の成績は求めたい。

逆に言えば、彼ら2人が機能すれば、周りの面々は自然と上がってくるのではないかと感じている。12得点した21日の広島戦がいい例だ。同点の3回二死から佐藤輝、大山が勝ち越しとなる適時打を2者連続で放つと、計5連打であっという間に6点を挙げてみせた。

優勝争いは巨人、広島、DeNAとの混戦模様。強力打線が看板のDeNAは別にして、スタメン野手が本来持っている打撃におけるトータルの技術、個々の経験値から見ても巨人、広島よりも阪神の方が一枚上。大山、佐藤輝の2人が打線の中心でどっしりと構えることができれば、周りを固める面々の役割もハッキリする。近本、中野の1、2番コンビをはじめ、個々の役割がより明確になるはずだ。

去年のような適材適所の働きで阪神の攻撃陣が「打線」として機能するためには、やはり大山、佐藤輝の存在があってこそ。2人には「後半戦は俺がチームを勝たせる」ぐらいの心意気を持って臨んでもらいたい。(野球評論家)

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