Infoseek 楽天

【なでしこ】女子W杯覇者の強さ体感 完敗の池田監督「スペインはスペインだった」と進化認める

東スポWEB 2024年7月26日 6時22分

【フランス・パリ25日(日本時間26日)発】世界一との差は広がるばかり…。なでしこジャパンはパリ五輪サッカー女子1次リーグC組初戦(ナント)で、昨年のオーストラリア・ニュージーランド共催の女子W杯を制したスペインに1―2で敗れた。同W杯1次リーグで4―0で勝利してからの再戦で完敗。池田太監督(53)やDF熊谷紗希主将(33=ローマ)は、世界を制したチームの強さを認めるしかなかった。

短期決戦で重要視される初戦で、なでしこジャパンがつまずいた。前半13分にMF藤野あおば(日テレ東京V)が、直接FKをゴール右隅に叩き込んで先制点。しかし、スペインにボールを支配される展開で前半22分に同点に追いつかれる。後半に入ってもその流れは変わらず、後半23分にDF清水梨紗(マンチェスター・シティー)が右ヒザを痛めて負傷交代すると、同29分に勝ち越しゴールを許してしまった。

まだ初戦。ブラジルとの1次リーグ第2戦(28日、パリ)、ナイジェリアとの同最終戦(31日、ナント)で巻き返しのチャンスがあるとはいえ、際立ったのはスペインの強さだった。ボール保持率はスペインの69%に対して日本は31%。シュート数は、スペインが12本で日本は4本にとどまった。

池田監督は「やれたことはゼロではない」と話したものの、「基本的にスペインのやる形は変わらずに、それが経験を積んでグレードアップしている状況だと思う。切り替えの速さ、ボールの動かし方、インサイドハーフの飛び出しとかは、スペインはスペインだった」と進化を認めるしかなかった。さらに「力の差を含めてどこで自分たちのストロングを出せるかを考えた」とも語った。

最終ラインで奮闘した熊谷は「前半から空いているインサイドハーフをつかまえきれない時間帯があって、どうしても中盤が前に出づらい状況になってしまった。そこをクリアにするために後半3バックにして、しっかり潰せるようにした。後半も持たれる時間帯は多かったが、相手がチャンスを取ったという形になった」と振り返った。

後手に回った前半から修正した後半に勝ち越されたのは、まぎれもない事実。それだけに改善は急務だ。熊谷は「奪ったボールを大事にして、もう一つどこかで、タメをつくることができれば、もう一つ時間をつくることができれば、相手が出てくる時間をつくることができる。奪ったボールをつなげるところを修正しながらやっていきたい」と強調。清水の状態も気がかりとはいえ、W杯を制するチームの実力を体感したことをプラスに変えてメダル獲得へ突き進むしかない。

この記事の関連ニュース