新日本プロレス真夏の祭典「Ｇ１クライマックス」２７日長崎大会のＡブロック公式戦で、「ハウス・オブ・トーチャー（Ｈ．Ｏ．Ｔ）」のＥＶＩＬがＩＷＧＰ世界ヘビー級王者・内藤哲也（４２）を拷問の館に引きずり込み開幕４連勝を飾った。
ＥＶＩＬは序盤からセコンドのディック東郷を試合に介入させ数的優位を築く。さらに自身がレフェリーと交錯すると、放送席で解説を務めていた金丸義信まで介入。３人がかりで内藤を痛めつけた。
しかしこの日はこれが裏目に出る。東郷のパウダー攻撃がＥＶＩＬに誤爆すると、金丸のウイスキーミストは東郷に誤爆し大混乱。放送席から内藤に加勢したＢＵＳＨＩのトぺスイシーダでＨ．Ｏ．Ｔは完全に分断されてしまう。孤立したＥＶＩＬは、内藤のコリエンド式デスティーノを浴びて絶対絶命のピンチに陥った。
それでも正調のデスティーノを間一髪で防ぐと、そのまま一気にＥＶＩＬ（変型大外刈り）をさく裂させ大逆転。途中まではとてもほめられたものではなかったが、最後の最後は自力で大乱戦を制してみせた。
マイクを握ったＥＶＩＬは「おい内藤！ 残念だったなコノヤロー！ お前、見るからにボロボロだなオイ。そんなんだったらよ、俺の会社のお荷物にしかならねえんだからよ、とっとと欠場しろよコノヤロー！ …とでも言うと思ったか。俺からのひと言はこれだ。もう１試合だカブロン！」と言い放ち内藤を襲撃。ＳＣＯＲＰＩＯＮ ＤＥＡＴＨＬＯＣＫでさらに痛めつけると「お前は俺の会社の単なる馬車馬なんだよ。欠場なんかできねえよ。お前は一生身を粉にして俺の会社で働くのが運命なんだよ。分かったか、分かったらよく覚えとけ！ そしてな、とっとと帰れ！」と、自分で襲っておいてあんまりなことを言い出した。
あまりの悪行三昧に、会場からは大ブーイングが巻き起こる。開幕４連勝を飾ってしまったＥＶＩＬが「Ｇ１、この俺の全勝優勝は当たり前なんだよ。悔しかったら俺を止めてみろ。無理だけどな！ ハッハッハ！ 分かったか、よく覚えとけ」と高笑いを浮かべて最悪のバッドエンド。ああ長崎は今日も雨だった…。