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【柔道】永山竜樹〝誤審敗退〟の波紋 暴走王・小川直也氏が見解「抗議する気持ちもわかる。ただ…」

東スポWEB 2024年7月28日 6時9分

パリ五輪の柔道競技が27日にスタート。初日は女子48キロ級の角田夏実(31=SBC湘南美容クリニック)が金メダル、男子60キロ級の永山竜樹(28=同)は銅メダルを獲得した一方で、審判の判定が物議を醸した。

特に永山は準々決勝で、不可解すぎる判定に涙をのんだ。寝技でガリゴスに片手絞めを決められたが、主審は「待て」のコール。だが、ガリゴスは技を解かず絞め続けると、永山は意識を失って「落ちた」状態になり、これを見た主審はガリゴスの一本勝ちを宣告した。SNS上ではこれに「待てがかかっているのに、なぜ一本負け」「世紀の大誤審」などの声が上がり、「X」では「柔道の審判」がトレンド入りしたほどだった。

バルセロナ五輪95キロ超級銀メダルの〝元暴走王〟小川直也氏は「みんな怒っているのは、『待て』がかかっているのに、絞め続けて落としたから。それは理解できるし、俺も確かに腑に落ちない。永山選手の抗議する気持ちもわかる。ただ、今のジュリー(審判委員)はチームで動いているし、あれが今回の五輪までのルールの中で出した答えなんだろうなとは思う」と見解を述べた。

その上で「厳しい言い方、酷な言い方になっちゃうけど」と前置きした上で「『待て』がかかって、油断しちゃった面はある。俺らの(現役の)頃は、『待て』がかかっても何が起こるかわからないから気を緩めるな、とずっと教えられてきた。審判だって信用するなって。『五輪には魔物が潜んでいる』というしね。今もそう指導されているんじゃないのかな」と指摘する。

さらに「絞め技は落ちてしまったらダメだよな。永山選手も落とされたのは事実だし、試合の展開でも何度も、あの体勢にもっていかれた。寝技のシーンはあれが初めてではないんだよね」と、主審の判定は試合の流れに左右された面もあるという。

五輪は、競技人口の減少が止まらない柔道が世間に大きくアピールできる大舞台。それだけに、小川氏は「(審判から)説明がほしいわな。ただ、(不可解判定は)柔道ではありがちな話。あっちゃいけないことなんだけど。角田選手が金メダル取って明るい話題があるのに、こうしたことで『柔道の審判』が注目されるのは非常に残念」と締めくくった。

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