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【RIZIN】老いたパッキャオ 安保瑠輝也とドロー…ガルシアがっかり「全盛期は過ぎた」

東スポWEB 2024年7月28日 21時10分

フィリピンの英雄も寄る年波には勝てないのか。格闘技イベント「超(スーパー)RIZIN.3」(28日、さいたまスーパーアリーナ)でボクシングに準じたルールの69キロ契約3分3ラウンド(R)戦が行われ、ボクシングの元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(45=フィリピン)は元K―1ワールドGPスーパーライト級王者の安保瑠輝也(28)と3Rを戦い切り、ルールにより判定なしの引き分けとなった。

2022年12月に韓国でユーチューバーとエキシビションマッチを行って以来のリングに立ったパッキャオ。プロボクシングの公式戦を行ったのは21年8月が最後だが、今秋にWBC世界ウエルター級王者マリオ・バリオス(米国)への挑戦を計画し、本気モードと言っていい状態だった。

だが、先手を取ったのは身長で14センチ上回る安保。初回、リーチ差を生かして左ジャブを突いて距離を保ちながら、左ストレートを着弾させて観衆をどよめかせた。その後もパッキャオは得意の鋭い踏み込みを見せられず、このRの終盤には左ボディーも浴びた。

2Rもパッキャオは手数を増やしたものの、有効打を与えられず。最終Rには安保の左フックでふらつき、ロープ際に追い込まれて連打を放たれ、たまらずクリンチで回避する場面も見せた。終盤には打ち合いとなり、優位に立ったが決定的な場面はないまま試合終了のゴングが鳴った。

試合後、マイクを持ったパッキャオはRIZIN関係者に向けて「これが最後でないことを願っています」とアピール。「安保選手はとても強くて素晴らしいファイターでした。ボクシングの経験がない中、素晴らしい戦いを見せてくれました。間違いなくワン・オブ・ザ・カインド(唯一の人)になると思います」と相手の健闘をたたえた。

ライバルである元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)はRIZINのリングで同じルールで那須川天心と朝倉未来に格の違いを見せる圧勝を収めたが、パッキャオは体格差があったとはいえ見せ場をつくれず。リングサイドで観戦した元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシア(米国)も憧れの存在のさえない戦いぶりには複雑な表情だったが、リングに上がると安保に「3ラウンドでKOできる」と挑戦状を突きつけた。

また、ガルシアは急きょ行われた会見でパッキャオのコンディションについて問われると、寂しげな表情を浮かべ「当然、全盛期は過ぎている。その中でも光るものは持っている、今日はディフェンスがよくなかった。口にするのは難しいが、彼を見て育ってきたので…」と返答した。

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