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照ノ富士が力士たちの真摯さ訴える「14年間やってきて、今の力士たちが一番強い」

東スポWEB 2024年7月29日 17時6分

横綱の考えは? 大相撲名古屋場所(愛知県体育館)で3場所ぶり10度目の優勝を果たした横綱照ノ富士(32=伊勢ヶ浜)が29日、名古屋市内の部屋で一夜明け会見に参加した。

かねて目標に掲げてきた、史上15人目となる2桁優勝を達成。「今まで応援してくださった方たちに『2桁優勝を目指して頑張ります』と言ってきた。約束を果たせたかな」と充実した表情を浮かべた。

初場所で4場所ぶりの復活優勝。しかし、その後は腰や肋骨のケガもあり2場所続けて途中休場。その期間、春場所は同部屋の尊富士が新入幕優勝を果たし、夏場所は大の里(二所ノ関)が史上最速Vを達成した。

番付の秩序が乱れる中で、今場所は横綱の貫禄を示した。ただ、照ノ富士は「今の時代、力士がああだこうだ言われることが多い。逆に今の力士たちがみんな、相撲に向き合う姿勢が昔より良くなっているからこそ、誰が優勝してもおかしくない大相撲になってきていると思う。だからこそ、そういうことを言ってほしくない。自分が入門して14年間やってきて、今の力士たちが一番強いと感じる」と持論を展開した。

さらに、「肌を合わせているからこそ、わかることだと思う。見てるだけで、ああだこうだ言ってほしくないのは正直ある。自分の中で今が一番理想的な相撲を取れている。筋トレにしても、今まで挙げられなかった重量を挙げられるようになっている。にも関わらず、稽古場や本場所でやっても、昔と違って絶対に勝てる自信はない」。番付による実力差がなくなってきていることを、一人横綱の立場で訴えた。

夏場所で大関だった霧島(音羽山)が、2場所連続負け越しで今場所から関脇に転落。今場所は慢性的な首痛を抱える貴景勝(常盤山)の大関陥落も決定した。その一方で、元三役の幕内隆の勝(常盤山)が12勝3敗で敢闘賞を受賞し、優勝決定戦に進出する活躍を見せた。

照ノ富士は「ほかの力士たちも、稽古場で番数が少ないとかいろいろ言われる。だけど、みんなそれだけではなくて、ほかのところで治療やトレーニングをものすごい頑張っているのを聞く。(横綱でも)相撲を取って簡単に勝てるわけではないから、(場所中の)15日間を、今まで以上に私生活から集中してやっている」と、周囲からの意見に対して反論していた。

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