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照ノ富士の休場明けVは「立派」も… 横審が注文「健康な体で土俵に戻ってきて」

東スポWEB 2024年7月29日 21時54分

日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が29日、東京・両国国技館で開催。横審の山内昌之委員長(東大名誉教授)が、大相撲名古屋場所で3場所ぶり10度目の優勝を果たした横綱照ノ富士(32=伊勢ヶ浜)に一定の評価を下した。

2場所連続で途中休場していた照ノ富士は、初日から10連勝。ただ、終盤戦で3つの黒星を喫したことを踏まえ「(休場)明け場所でどのように回復し、闘争心を維持しているのか見たかった。14日目、千秋楽は(敗れて)いささか残念だったけど、(場所)全体として病を抱えている横綱が12勝3敗は、立派な成績だったと思う」と評価した。

腰と両ヒザに古傷を抱える照ノ富士だが、今場所は一人横綱の意地を見せた。「照ノ富士関は心技体が兼ね備わった横綱だと基本的に評価している。ただ、横綱は落ちることのない地位なので。一場所を仮に優勝していい成績を残しても、次の場所で体調が悪化して出られない可能性もある。番付が下がることもないけど、次の場所、さらにその次の場所でも健康な体で土俵に戻ってきてほしい」と要望した。

また、夏場所(国技館)を制した新関脇大の里(24=二所ノ関)は、9勝6敗で場所を終えた。今場所も優勝すれば大関昇進の可能性もあったが、初日から2連敗とつまずいた。

山内委員長は「大の里は期待されている力士なのは間違いない。彼は力士としての強さがあり、(相撲は)スポーツであると同時に興行という人気商売でもある。そういう中で、スター性を持った力士を生み出すのが大事で、大の里もそういう可能性を持っている力士の一人。相撲界の大谷(翔平)になれるような人材である」と大きな期待を寄せた。

今場所の結果も踏まえ、「大谷もそうであったように、そういうスターが才能を開花するようになるのは難しい。先場所までの非常に順調な歩みからすると、一種の足踏みになった。彼の成長を長い目で見た場合に、(名古屋場所は)決してマイナスではなかったと思う」と私見を述べた。

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