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「東京2020オリンピック SIDE:B」不祥事、コロナ禍…通常運転のありがたさがよく分かります

東スポWEB 2024年7月30日 14時5分

【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。パリオリンピックの開会式が27日(現地時間26日)に行われ、4年に一度の平和の祭典が開幕しましたね。日々、アスリートの皆さんによる熱戦が繰り広げられていて、僕も手に汗握る毎日です。今年は例年にも増して酷暑ですから、不要の外出は控えて家でのんびりオリンピックを見るという過ごし方もいいですね!

さて、無事に開幕した五輪に関連して、今回は日本の首都・東京で行われた前回の五輪に密着したドキュメンタリー映画「東京2020オリンピック SIDE:B」を紹介します。

今作は河瀬直美監督による東京五輪映画二部作のうちの一作。SIDE:Aがアスリートを中心に製作しているのに対し、SIDE:Bは運営側に焦点を当てています。東京五輪は、エンブレムの盗作疑惑や森喜朗大会組織委員会会長の女性軽視発言、開会式の楽曲制作担当者のいじめトラブル、マラソンの北海道移転など、さまざまな問題が相次ぎました。中でも最も大きな障害となったのが新型コロナウイルスですよね。大会の延期と無観客開催を余儀なくされました。今作はそんな波乱に満ちた大会の裏側、不祥事とコロナに翻弄された運営委員会のドタバタに迫っています。

公開当初、この映画は公開しない方が良かったんじゃないかというネガティブな意見も実は多かったんですね。もうコロナのことを思い出したくないと。でも、僕は全く逆の考え方もあると思っています。このような記録映画って後世に絶対残るんですよ。50年後も100年後も記録される、そこに価値がある。平安時代の落書きが今では重要な資料に変わるように、コロナという地球レベルの災害でこんなことになったよという人類の貴重な資料として残す価値があると思いましたね。

今回のパリオリンピックは延期などの大きな問題がなく運んでいるのは本当に素晴らしいことです。なんで東京だけ大変な思いをしなければいけないんだという国民感情があるにせよ、我々だからこの国難を乗り切ることができたんじゃないかというポジティブな見方でぜひこの映画を見てほしい。ちょっと苦い思い出ながらも、見返してみると通常運転のありがたさがよく分かるのではないでしょうか。4年に一度しか訪れない、オリンピックイヤーのこの夏におすすめの一本です。ぜひご覧ください。

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