パリ五輪に合わせ、アディダスが1972年発売のスニーカーを復刻販売。ところが、その広告に米スーパーモデル、ベラ・ハディッド(27)を起用したことが物議を醸し、ベラも釈明に追い込まれた。
問題のスニーカーは「SL72」というモデルで、ドイツのスポーツウェア大手であるアディダスが72年、自国開催のミュンヘン五輪に向け、アスリートのために開発した軽量スニーカーだった。
だが、ミュンヘン五輪開催中にパレスチナ武装組織がイスラエル選手団の宿舎を急襲し、イスラエル選手11人を殺害するという前代未聞のテロ事件が発生。ユダヤ系米国人にとってもミュンヘン五輪は悲劇のオリンピックとして記憶されることとなった。
米ニュースサイト「TMZ」によると、その五輪を思い起こさせる「SL72」の復刻版発売に、よりによって広告に起用されたのがパレスチナ人の父を持ち、パレスチナ支持発言でも知られるベラだったことから、米国の団体「アメリカユダヤ人委員会」は「とんでもない過ち」とアディダスを非難したのだ。
一方、ベラは29日にXを更新し、長い釈明文を掲載。自身はミュンヘン五輪のテロ事件について全く知らなかったと説明し、その事実に「衝撃を受け、動揺し、この広告の無神経さに失望している」とし、もし事件を知っていれば今回の仕事は断っていたと記した。
続けてベラは、「私は常に自分たちパレスチナ人民を支持し、同時に反ユダヤ主義の根絶も呼びかけ続ける。反ユダヤ主義はパレスチナ解放に何の役にも立たない」とつづった。