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【U-23】武田修宏氏「日本は今大会で一番強い」と断言 8強スペイン戦も〝与し易し〟とする根拠

東スポWEB 2024年7月31日 11時13分

パリ五輪のサッカー男子は30日(日本時間31日)に1次リーグ最終戦が行われ、日本がイスラエル戦(ボジョワール競技場)に1―0と快勝。3連勝で1位通過を果たした。8月2日(同3日)の準々決勝では、2021年東京五輪準決勝でメダルを阻まれたスペインと激突。元日本代表FW武田修宏氏(57=本紙評論家)は、GK小久保玲央ブライアン(23=シントトロイデン)を中心に日本の充実ぶりを強調。「優勝もある」と太鼓判を押した。

大岩ジャパンが誇る攻守の要が輝きを放った。すでに2連勝で決勝トーナメント進出を決めている日本は、スタメンを大幅に入れ替え。その中で3試合連続の先発となった不動の守護神・小久保が魅せる。

前半7分に1対1となる絶体絶命のピンチを迎えるも、左足でスーパーセーブ。これで波に乗ると、再三にわたる相手の決定機をことごとくストップする神がかったパフォーマンスを披露した。

守護神が鉄壁のセーブを見せると、攻撃で応えたのがエースFW細谷真大(柏)だ。FW佐藤恵允(ブレーメン)からの折り返しに反応した細谷は、右足で狙いすましてゴール右隅へと突き刺した。エースの今大会初ゴールで日本が欧州の強豪を撃破し、見事3連勝で1次リーグ首位通過。準々決勝では、前回の東京五輪準決勝で延長戦の末に0―1と敗れた因縁のスペインとの対戦が決定した。

武田氏は、この日を含めて1次リーグの3試合について「日本の戦術理解力は高く、攻撃のバリエーションがあり、守備もしっかりしている。チームとして洗練されている」と攻守に隙がないと絶賛する。

中でも際立っているのが小久保だ。「やっぱり大きいのはGK。決定的な場面が3、4本あっても必ず止めている。判断力と身体能力の高さはよく出ている」と評価。そして「相手のビルドアップに対して、中盤で取ってショートカウンターが徹底されていて、しっかり整理されている」と堅守速攻を武器とするチーム力の高さを強調した。

大舞台で最高のチームが完成されたのは、大岩剛監督の手腕によるところが大きい。「クラブではあまり調子が良くない選手も、代表に来て素晴らしい働きをしている。それはチームとしての戦い方、決めごとがしっかりしているから。(指導力は)すごいと思う」と称賛する。

次は大一番となる宿敵スペイン戦。「1次リーグと決勝トーナメントは違う。スペインはすごく分析してくる国でもある」と武田氏は警戒しつつも、こう続ける。

「アフリカのチームが来るより、逆にスペインのほうがよかったのでは。どの年代も戦い方を変えないので、国際舞台でもやっているし、日本は戦いやすい」

3年前の東京五輪で死闘を演じ、A代表は2022年カタールW杯で2―1と撃破。選手が異なるとはいえ、スペインの情報は蓄積されており、優勝候補といえども恐れることはないというわけだ。

さらに武田氏は〝その先〟も見据える。日本は準々決勝後に対戦する可能性がある、米国やフランスと大会直前に強化試合を行っており「全部分析してデータが入っている。本当に準備がすごい」と指摘。そうした点を踏まえて「日本は今大会で一番強い。これだけ完成度が高いし、優勝する可能性もある」と悲願の金メダルに届くと大きな期待を寄せた。

大岩ジャパンがパリで大旋風を巻き起こすか。

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