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【トライアスロン】セーヌ川〝強行〟で選手から批判続々「健康をまったく考えていない」

東スポWEB 2024年8月2日 22時28分

パリ五輪のトライアスロンは7月31日に男女の個人戦が行われた。かねてスイムが行われるセーヌ川の水質汚染が指摘されていた中で水質に問題がないとして強行されたが、泳いだ後に嘔吐する選手が出てくるなど物議を醸している。選手からも批判の声が上がった。

フランスメディア「RMCスポーツ」によると、スペイン人選手のミリアム・カシージャスは、今回の〝強行開催〟をこう猛批判した。「主催者は選手の健康をまったく考えていない。見栄えをよくしてセーヌ川でやることありきだった。選手の健康を考えていたら、こんなところでやらなかっただろう。8年も準備してきてこれでは残念だ」

医師の資格を持つ立場から「他の大会でも、体調を崩した選手がいる。レース参加者の半分が胃腸炎になり、何か月も抗生物質の投与や治療を受け、大きな問題に発展した大会はたくさんある。これは選手としてのキャリアを台無しにするもの。私はアスリートとしてだけでなく、医師としても健康が第一であるべきだと言っている」と訴えた。

また主催サイドの水質検査にも疑問を投げかける。「検査は選手のためと言っているが、本当にそう考えるのなら、制限のある川で泳ぐというプランBではなく、本当のプランBを用意していたはず。しかも、検査の日付は24時間遅れだし、(検査後に)雨が降って水質が変化したので、かなり議論の余地がある。われわれはサーカスのピエロのようなものだ」。

またベルギー人選手、ジョリアン・ベルメイレンは「水をたくさん飲んでしまった。コーラやスプライトのような味はしない。橋の下を泳いでいると、あまり考えてはいけないような匂いがしてきた。セーヌ川は100年も前から汚れているんだから、選手たちの安全が優先だなんて言えなるわけがない。今は病気の選手が出ないことを祈るしかない」と不満をを漏らした。

また〝民間療法〟なのもしれないが、ベルメイレンは「プロバイオティクスを摂取し、ヤクルトを飲んだ。水を飲まないようにしようとも考えたが、失敗してしまった」。5日には混合団体が開催される予定だ。

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