なぜ〝シンデレラ〟はいなかったのか? なでしこジャパンは3日、パリ五輪サッカー女子準々決勝(パルク・デ・プランス)で米国に延長戦の末、0―1で敗れてメダルに届かなかった。
圧倒的にボールを持たれても粘り強い守備で得点を許さなかったが、0―0の延長前半アディショナルタイムにFWトリニティ・ロッドマンに右サイドをぶち抜かれ決勝点を献上してしまった。
この日はメンバーが発表された時点で、19歳のMF谷川萌々子(ローセンゴード)がベンチ外となっており「なぜいない?」などネット上がザワついていた。ブラジルとの1次リーグ第2戦で、1―1の後半アディショナルタイムに30メートル超の鮮やかなロングシュートを決めていたからだ。
それだけにコンディション面を心配する声が上がる一方で「なんで使わないのか」「谷川萌々子がベンチ外とはよく分からん」と池田太監督監督采配への疑問も上がった。
敗戦後、報道陣の取材に応じた指揮官は、谷川について「見たかったですよね」とポツリ。その上で「皆さんが感じていることはあるとは思うが、そこは…。体調面? はい」と詳細の説明を避けた。コンディション面の問題で使いたくても使えなかったわけだ。
ケガ人続出のチーム内で〝切り札〟も使えずでは、結果を出すのは至難の業だった。