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【柔道】混合団体の銀は〝日本の大善戦〟 小川直也氏が指摘する勝敗のポイント「本来なら彼女が…」

東スポWEB 2024年8月4日 4時0分

勝負のポイントは――。パリ五輪の柔道混合団体決勝(3日=日本時間4日)、日本は開催国フランスに敗れ銀メダル。東京五輪に続き、宿敵の牙城を崩せなかった。

3―3からの代表戦はデジタルルーレット抽選で男子90キロ超級となり、斉藤立(JESグループ)が国民的英雄テディ・リネールに一本負け。3―1とリードしていただけに、まさかの逆転負けとなった。

バルセロナ五輪95キロ超級銀メダルの〝元暴走王〟小川直也氏(56)は「日本の大善戦。オーダーを見たら、本来なら3人、4人は落とすかなと思っていた。よくこのメンバーで代表戦に持っていったと思う。よくたどり着けたなと」と日本の奮闘を評価した。

勝敗を分けたのは「素根(輝)選手の負傷」とズバリ。日本の重量級エース・素根輝(パーク24)は前日の女子78キロ超級準々決勝で左ヒザを負傷して団体戦を欠場した。このため、小川氏は「本来なら彼女が2番手で勝って…と計算が立った。それで、オーダーも変わってきたと思う。前回東京五輪の王者がいないんだから、それは日本がきついよ」とみている。

そうした中で、素根の代役で78キロ級代表の高山莉加(三井住友海上)が、78キロ超級世界ランキング1位のディコを破る殊勲の星。57キロ級では48キロ級の角田夏実(SBC湘南美容クリニック)も階級が上の選手に白星を挙げた。73キロ級戦で66キロ級金メダルの阿部一二三(パーク24)は敗れたが、小川氏は「女子の高山選手、角田選手はあっぱれ。柔道もボクシングと一緒で、階級が違ったら全然違う。これで差がなかったら、階級を分ける必要ないしね。一二三選手は仕方ないし、最後は運みたいなもんだよ」と話した。

その上で「この勝ち負けは(日本とフランスの)柔道人口の差なのかなと思う。会場の雰囲気からして違うし、フランスのお客さんは、みんな柔道を知っている人が多いよね。そこの差は大きいと思う」と指摘。柔道発祥国の競技人口減少に歯止めがかからない中、「柔道王国」となったフランスの〝底力〟に脱帽していた。

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