新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」4日名古屋大会のBブロック公式戦で、辻陽太(30)が成田蓮(27)との新世代対決を制し3勝目をあげた。
昨年のG1では海野翔太を加えて「令和闘魂三銃士」と呼ばれた両雄は、公式戦で20分時間切れ引き分け。今年に入って春の「NEW JAPAN CUP」では準々決勝で成田から勝利を収めた辻がそのまま優勝を収めている。
序盤から「ハウス・オブ・トーチャー」に加入し昨年時とは別人となった成田のラフファイトに苦しめられた。ジーンブラスターをカウンターの飛び付き式腕十字固めで捕獲されたかと思えば、レフェリーと衝突されたスキに改造型プッシュアップバー攻撃を狙われる。
これはトラースキックで阻止した辻だったが、マーロウクラッシュをかわされたスキに急所攻撃を浴びて悶絶。マーロウクラッシュ式の断頭台を浴びるなど窮地の連続だ。
辻は2発目のジーンブラスターも金具むき出しのコーナーに自爆するなどなかなかペースを握れない。それでも成田の必殺技ダブルクロスを倒立の要領で回避すると、顔面にヒザ蹴りを発射。ついにジーンブラスターをさく裂させて3カウントを奪ってみせた。
史上初の春夏連覇へ厳しい戦いが続いていたものの、これで3勝3敗と星取りを五分に戻した。マイクを握ると「春の覇者として、このまま俺が低迷しているわけにいかねえよな。一人のメインイベンターとして、一人の新世代の頂点として、そして春の覇者として、このG1をここから面白くしてやるよ。覚悟はいいか! この夏は俺のものだ!」と高らかに宣言した。
さらにバックステージでは成田に対し「去年のG1でお前と引き分けたことがずっと心に残ってたんだよ。1年たってお前は変わった。強くなった。でも、変わったのはお前だけじゃねえんだよ。俺だって常に上を目指して、新日本のトップ、世界のトップを目指してやってるんだ。また近い将来戦うことがあるだろうよ。その時はまた楽しませてくれよ」とメッセージ。新時代の扉を開いた春の覇者が、G1のトロフィーも手に入れる。