快挙達成は今持ち越しとなった。パリ五輪の陸上男子100メートル準決勝(4日=日本時間5日)の3組で、サニブラウン・ハキームが自己ベストの9秒96で4着。各組着順2人と、それ以下のタイム上位2人による決勝進出を逃した。この種目の日本勢で、1932年ロサンゼルス五輪で6位となった「暁の超特急」吉岡隆彦以来92年ぶりの決勝進出はならず。
レース後のサニブラウンは「調子がよくて、全部出し切る勢いでスタートしたんですけど。うまく最後、まとまり切れなかったのが失速したきっかけになったのかな。(終盤の競り合いは)そこの部分で伸びてくる選手はすごく伸びてくるので。力まずしっかり自分のレースをすれば、食らいついていけると言われていたんですけど。ちょっとオーバーストライド気味になってしまった」と悔しさをにじませた。
さらに、世界トップとの距離を問われると「そうですね…。縮まってるのは縮まってるんですけど、世界のみなさんもどんどん先に行ってるので。ちょっとずつ追いつくだけじゃ足りないなと身に染みて感じました」と世界の壁の厚さを痛感した様子だった。