Infoseek 楽天

【広島】12球団監督唯一のガラケー使い?〝アナログ人間〟新井サンの気配り術とは…

東スポWEB 2024年8月6日 11時47分

【赤ペン! 赤坂英一】広島・新井監督は12球団一、試合中に感情をあらわにする監督である。特に勝ち越した瞬間、跳び上がって大喜びする姿は、ファンの間ですっかりおなじみとなった。

前半戦で最も印象的なのは、7月17日のDeNA戦でシャイナーが来日初本塁打となる決勝3ランを放った場面だ。エース・東から大飛球を打ち上げるや、新井監督はビックリして三塁側ベンチの中を左翼方向へ前進。白球がスタンドへ飛び込むと、いつものようにバンザイしながら大喜びである。

テレビ中継された新井監督の動画は、SNSで瞬く間に拡散した。これまたいつもの現象で、当の新井監督はどう思っているのか聞いてみると「すみません。私、ガラケーなのでネットの動画とか全然見てません。後でマネジャーのスマホで見せてもらいます」。

新井監督は12球団の監督の中でおそらく唯一のガラケー派でもある。

現役時代から家族をはじめ、盟友の黒田博樹氏(球団アドバイザー)など、ごく親しい人たちからは何度もスマホに変えるように勧められてきた。阪神・岡田監督に「まだスマホやないんか? LINEもやってないんか!?」とあきれられたことまである。

一応、新井監督も機種変更するたび「スマホに変えようか」と考えてはいるらしい。が、そのたびに「最新のガラケーの方を買ってしまうんです」と話している。

ただし、SNSを使わない“アナログ人間”だからか、選手の声かけには人一倍気を使う。例えば、昨季防御率6点台だった森浦を、新井監督はキャンプで「今年も期待してるぞ」と励ました。

「今年は」でなく「今年も」と言ったのは不振だった昨季より、中継ぎで貢献した2021~22年を評価している、と暗に伝えたかったからだ。

現在故障からの復帰が待たれる末包は、16打席連続無安打だった昨年8月、スタメンに抜てきされた時の気遣いが身に染みたという。

新井監督は早出特打で末包を指導し、その日の試合後に「明日いくぞ」とスタメンを通達。感激した末包は翌日、本塁打を含む2安打2打点と活躍して勝利に貢献した。当然、この時も新井監督は大喜びだ。そんな指揮官の姿が、より選手を発奮させているのではないか。そう聞くと、新井さんは笑みを浮かべてこう言った。

「さあ、どうですかね。自分では分かりませんねえ。私、興奮してる時は、自分が何をやってるかも分からないので」

この記事の関連ニュース