パリ五輪レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級準決勝で、日下尚(23=三恵海運)がマルハス・アモヤン(アルメニア)を下して決勝進出を決め、銀メダル以上を確定させた。
世界ランク1位で初の五輪に挑んだ日下。2試合で圧倒的な力を見せて迎えた準決勝、序盤から優位に試合を進め、相手に消極的姿勢を与えて1ポイントをゲット。その後場外に出され1―1と追いつかれるが、後半に2ポイントを追加。2年前に敗れている強豪が、試合終了5秒前には足を止めて座り込んでしまう完勝でリベンジを果たした。
「本当は目標は決勝なので、うれしくないと言いたいところですが、正直めちゃくてゃうれしいです。前に出るレスリングでしか勝負できないが、めちゃくちゃきつくて2分マジできつかったが、厳しい練習を乗り越えてきたので、気持ちでもこれました」と笑顔を見せた。
目標の金メダルまであと1勝。「金メダルしか見てないし、銀だと日本に帰れない。しっかり切り替えて研究していきたい」とまとめた後に「自分の名前は尚っていうんですけど、高橋尚子さんにつけてもらったので、しっかり優勝して由来を追いたいです」と力を込めた。