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【日本ハム】〝守備職人〟水野達稀の一軍復帰でもたらされる「計り知れない効果」

東スポWEB 2024年8月7日 6時20分

やはり不可欠な存在か。日本ハムは6日の楽天戦(楽天モバイル)で延長10回の末に5―1で振り切り、3連戦の初戦をものにした。

9回に1―1の同点に追いつかれた直後の攻撃で万波に自身初となる15号満塁本塁打が飛び出し、勝負を決めた。勝利に沸いたチームには、この日からプロ3年目の水野達稀内野手(24)が再昇格した。開幕から一軍に定着していたが、6月21日の楽天戦(エスコン)で走塁中に右足関節外側靱帯を負傷。ファン投票で選出されたオールスター出場も辞退を余儀なくされた。それでもリハビリを順調にこなし、再び戦列に加わった。

水野はいわゆる「守備職人」。この日は「9番・遊撃」で先発出場して4打数無安打に終わった。打率2割2分6厘、3本塁打、21打点はお世辞にも好成績とは言い難いが、試合前には多くのナインや首脳陣に声を掛けられて復帰を歓迎された。その背景には水野が一軍にいることによる投手、野手陣への「心理的効果」が大きいからだという。

現在のチームには遊撃を守る選手が上川畑や奈良間ら複数いるが、守備に特化すれば水野が一歩リード。特に天然芝に加えて内野の土部分が硬く、打球処理が難しいエスコンフィールドでの打球処理能力は球界屈指と言われる。そんな職人芸の持ち主だけに、水野が遊撃にいれば投手も野手も安心して自らの役割に集中できる。だからこそ打撃面に目をつぶってでも水野の存在は欠かせないのだろう。

球団OBの一人もそんな水野の「見えない貢献」をこう語っていた。

「彼(水野)が遊撃を守ることで、一番恩恵を受けるのは投手です。特にゴロを打たせてアウトを稼ぐ投手にとって、ショートの高い守備力は必須。水野が遊撃にいることで投手も安心してゴロを打たせられるわけです。その点から考えても彼がチーム内で重宝されるのは当然でしょう」

復帰に際し「1か月ちょいぐらい休んじゃったので。ここから残り全試合、全力で戦えるように準備してきたつもりです」と意気込んでいた水野は、新庄剛志監督(52)が開幕前から万波とともにレギュラーを確約していた。指揮官も全幅の信頼を置く守備の男が帰ってきたとなれば、さらなる浮上が期待されそうだ。

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