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【甲子園】江川卓氏が始球式で無念のワンバウンド投球「これが50年間という時間」

東スポWEB 2024年8月7日 12時8分

巨人などで活躍し、高校時代には「怪物」の異名も持った江川卓氏(69)が第106回全国高校野球選手権大会の開幕試合の始球式に登場した。

一塁側ベンチ横から登場した江川氏は四方に深々と礼をしマウンドへ。スタンドからは江川コールも沸き起こった。サイレンと同時に腕を振り上げると山なりの投球はホームベース前でワンバウンドし、捕手のミットへ収まった。

実に50年ぶりの〝聖地〟のマウンド。江川氏は「残念ながら届かなかった。(イメージと)実際の体の動きが違う。これが50年間っていう時間だと思います」と自虐気味に語りながらも「僕の(甲子園の)イメージは春と夏だけパッと現れる幻の球場。そこで投げることはもうないと思っていたので、こんなにうれしいことはないです」と喜びをかみしめていた。

マウンドを降りる際にはグラウンドにいた投手と捕手、打者にもそれぞれ握手をし声を掛けた。「あいさつさせていただいた球児の方がすごく笑顔だった。いい笑顔をして野球やってるなと。『ぜひいい思い出をつくってくださいね』と伝えました」と言葉を送ったことを明かした。

プロとして何度も立ったマウンドでもあるが、高校野球として立つのは全く異なる場所だという。「なかなかできない経験なので(皆さんにとっては)南極大陸とか行くようなイメージじゃないでしょうか」と独特の言い回しで答えた。

球児に向けては「野球ってミスのスポーツなので、いろいろミスは出ると思いますけど、人生ってミスだらけです。それも受け止めて、後の人生に生かしてほしい」とエールを送った。

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