ＷＷＥに突如現れた謎の集団「ワイアット・シックス」が、衝撃デビューを飾った。
昨年８月に死去したブレイ・ワイアットさんの遺志を継ぐ５人は、不気味なマスクと奇々怪々な行動でいきなりＷＷＥマットを混乱に陥れた。先週までにメンバーは「アンクル・ハウディー」ことボー・ダラス、エリック・ローワン、ニッキー・クロス、デクスター・ルミス、ジョー・ゲイシーと判明。５日（日本時間６日）のロウ（メリーランド州ボルチモア）では、ついに「ワイアット・シックス」としてのデビュー戦が行われた。
対するは、謎の集団がつけ狙うチャド・ゲイブルとクリード兄弟（ジュリアス＆ブルータス）。３人がリング上で待ち構える中、場内が暗転して奇怪なリズム音が流れた。さらにワイアットさんが愛用した木製チェアとランタンが現れ、ワイアットさんの入場テーマに変わった。続けて５人の仮面レスラーが登場。圧巻の登場シーンに大歓声が上がると、ローワン、ルミス、ゲイシーの３人は仮面を脱ぎ捨てリングに張り込み、３人に襲い掛かった。
ゴングが鳴ると、ルミスとゲイシーが鮮やかな合体攻撃を披露。ルミスがつかまれば、すぐにローワンとゲイシーが入って、３人を蹴散らした。観衆は「ヤバすぎ！」の大チャントで、何と怪奇派集団に声援を送った。
ゲイブル軍は身体能力の高さで反撃するも、ローワンが巨体を生かして大暴れ。豪快なパワースラムでゲイブルを叩きつけた。ルミスも場外につかまったゲイシーを救出するため、クリード兄弟へセントーンを発射だ。ハウディーは兄のワイアットさん同様に木製チェアを揺らしながら、これを観戦。「ワイアット・シックス」はワイアットさんが率いた「ワイアット・ファミリー」をほうふつとさせる攻撃も見せて、ゲイブル軍を圧倒する。
最後も鮮烈だ。ルミスとゲイシーがロックボトムでクリード兄弟を場外の実況席に打ちつけると、ローワンはゲイブルにアイアンクロースラム。倒れたゲイブルにゲイシーがパワースラムの要領でルミスを叩きつけた。猛スピードでコーナー上段に上がったルミスがフロッグスプラッシュを決めて、３カウントを奪った。
相手チームのリーダーをフォールしての圧勝。驚異的な実力を見せつけた３人に、ハウディーとニックも加わって、「ただいま！」と叫んだ。ワイアットさんが旅立ってからちょうど１年。帰ってきたワイアット軍は、ＷＷＥユニバース（ファン）に熱狂的な支持で受け入れられた。
この日のロウは「ＡＢＥＭＡ」にて放送された。