真夏の女王の座を争うボートレース福岡のプレミアムＧⅠ「第３８回レディースチャンピオン」が７日に開幕した。
実森美祐は初日６Ｒ、インからトップスタートを決めて白星発進に成功した。「スタートが自分の思っているより届いていないし、行き足はあまり良くなさそう」と白星にも表情は冴えない。
その一方で「出足とかターンの感じは悪くなかったし、伸びも一緒くらいはある。ペラはそのままで外周りで上積みしたい」と調整の方向性を定めている。
実森の胸に深く刻み込まれているのが２年前のまるがめ大会だ。予選から快調に飛ばし、トップ通過を果たすと準優も快勝。ポールポジションをつかみ、女王の称号とともにデビュー初Ｖを目前にしたが、大一番ではインからコンマ０６の勇み足。「あの時はめちゃくちゃ悔しかったです。自分の力不足を痛感しました」と当時の心境を振り返る。
ただ、この悔しさを糧に大きく成長。２０２３年１１月には、そのまるがめで待望のデビュー初Ｖ。５月に地元・宮島で開催されたＧⅡレディースオールスターでは準Ｖ。「レディースオールスターでＦをしなかったので周りから〝成長したね″と言われました（笑い）。そういう点ではあのＦは意味はあったのかなと思います」としみじみと話す。
「意識しても一緒なのでいつも通りに目の前の一走一走に集中します」とキッパリ。パリ五輪で奮闘する日本代表選手から「オリンピックの借りはオリンピックでしか返せない」というコメントが出ていた。レディースチャンピオンの借りはレディースチャンピオンで――。あの悔しさをバネに最強ヒロインの称号をつかみ取る。