パリ五輪のスポーツクライミング女子複合準決勝リードが8日に行われ、日本勢が明暗を分けた。
リードを課題としていた東京五輪銀メダルの野中生萌(27)は、急傾斜をものともせずリズムよく登っていったが、左手をかけたところで体が離れ落下。51・1点で、ボルダーの64・4点との合計得点115・5点とした。
一方、2023年世界選手権のリード覇者・森秋彩(20=茨城県連盟)は、準決勝ボルダーの結果が54・0点。決勝進出にはリードで20人中、上位8位以内に入らなければならず、得点の上積みが必要だった。
154センチの体をフルに生かしてテンポよく登っていくと、あわや落下という場面でも踏みとどまる。会場に大きな歓声が沸く中、リードでトップタイの96・1点を獲得。合計得点150・1点とした。
森は4位で決勝進出を決めたが、野中は9位で惜しくも敗退。最終順位が決まる前にテレビインタビューを受けた野中は「疲れましたね。腕がパンパンで、疲れたというひと言です。落下? 腕も張ってきてたんで、もう少しいい選択が各箇所でできたのかなと思うんですが、あれが自分の出せた今日のベストです」と振り返っていた。
SNS上は「野中さんマジか…」「野中選手の敗退が予想外すぎた」と東京五輪銀メダルの敗退に衝撃の声が多く飛んだ他、「あと一手だった」「あとひとつ進めていたら」と僅差の敗退を悔やむ声が多かった。