パリ五輪で唯一新競技として採用された「ブレイキン」。9日から始まる競技の前に、注目選手や魅力などを紹介する。
日本の代表選手は男女2人ずつの計4人。男子には昨年10月に行われたアジア選手権で優勝し、一番乗りでパリ五輪を決めた半井重幸(22=ダンサー名・SHIGEKIX)や、女子は世界選手権を2度制覇している湯浅亜実(25=ダンサー名・AMI)など男女ともに初代金メダル候補に大きな期待が寄せられている。半井はパリ五輪の開会式で日本選手団の旗手を務めたこともあり、幅広い世代から注目度も高まっている。
一方で、ブレイキンという競技自体はまだ一般的に広く普及しているとは言えない状況。そこで、都内のダンススクールでブレイキンも指導する講師に競技の魅力を語ってもらった。
まず強調したのが「ブレイキンの魅力は〝起承転結〟があること」。具体的には演技の中に一連の流れがあり、それぞれに対応するのはトップロック、フットワーク、パワームーブ、フリーズと呼ばれるものだ。
中でも〝転〟に当たるパワームーブは回転系の大技などが多く、難易度も高いためハイライトとなる。同講師は「ここで大胆な技を連発して、技の終わりのフリーズでピタッと止める。ここが大きな見せ場。ムーブメントの中で一番華やか」と力説する。
また、ブレイキンには他の特徴もあり「他のジャンルより競技性が高い」と指摘。「知らない人から見たら他のジャンルは技のミスがわかりにくい。しかしブレイキンは、体操のように技が連続していて大技も多い。失敗などがわかりやすいので得点がつきやすい」とファンをひきつけるスポーツ性の高さも魅力のようだ。
女子決勝は9日(日本時間10日)、男子決勝は10日(日本時間11日)に行われる。日本勢の初代王座獲得なるか、注目だ。