第106回全国高校野球選手権大会の第3日(9日)第2試合は、エース・吉田大輝(2年)を擁する金足農(秋田)が西日本短大付(福岡)に4―6と惜敗した。
初回に適時打で1点を先制されたあとは粘りの投球を続けたが、5回に安打と2つの四球で無死満塁のピンチを背負うと、犠飛と2本の適時打を浴び、4失点。吉田は7回を9安打5失点、5四球と乱れ、無念の交代となった。
9回に味方打線が4点を奪う猛追を見せると、スタンドの応援が金足農一色に。吉田も目を真っ赤に腫らし、涙を流しながらベンチから声援を送ったが、反撃もあと一歩及ばず…。試合後は「(9回は)3年生が『お前を負け投手にしないからな』と声をかけてくれた。自分のふがいなさが出てしまい悔しい」と肩を震わせた。
スタンドから兄・輝星(オリックス)も雄姿を見守ってくれた。兄も立った甲子園のマウンドに「輝星は楽しかったと言っていたが、自分は難しかった。全国レベルの難しさを思い知らされた」と悔しさをにじませ「絶対来年パワーアップしてここに戻ってくる」と誓った。