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【柔道】パリ五輪2冠リネールが自身に連敗の斉藤立を激励 IJFも「敬意を表した」と紹介

東スポWEB 2024年8月10日 14時14分

パリ五輪柔道男子で100キロ超級と混合団体で金メダルを獲得したフランスの国民的英雄テディ・リネール(35)が、斉藤立(JESグループ)を激励したことで話題になっている。

日本対フランスの混合団体決勝で、リネールは内股で斉藤に一本勝ち。3―3からの代表戦では、物議を醸したデジタルルーレットによる抽選で90キロ超級に決まって再出撃し、大内刈りで再び一本勝ちした。五輪2連覇の故・斉藤仁さんを父に持つサラブレットに2連勝し、王者の貫禄を見せつけた。

そうした中、9日に自身の「X」を更新し「君の素晴らしいパフォーマンスは、対戦相手の私のリスペクトも集めている。君の決意と闘志は私に感銘を与え、私自身を超えるように駆り立てた。畳の上で会えて光栄だった」と、斉藤に緊急メッセージ。「挫折は私たちの進歩に不可欠な部分であり、勝利と同じかそれ以上に多くのことを教えてくれる。君がさらに強くなって戻ってくることを確信している。友よ! また会えることを楽しみにしている」などと斉藤を激励してみせた。

このメッセージは日本とフランスの激闘とともに、何と国際柔道連盟(IJF)の公式ホームページでも「テディ・リネールが斉藤立に敬意を表した」と紹介された。さらに「これらはよく語られる柔道の価値観であり、この言葉の中に具体的に示されている。どんなスポーツの試合にも勝者と敗者がいるように、この試合にも厳しい戦いがあった。素晴らしい雄姿を見せ、柔道ファンの魂に火をつける方法を知っていた両チーム、おめでとう」と記された。

リネールの母国でも「五輪で5個の金メダルを獲得し世界選手権で11回も優勝した人物の言葉であれば、さらに響くものになる」(フランス紙「ウエスト・フランス」)と称賛された。

今大会のリネールは100キロ超級準々決勝でジョージア選手と乱闘寸前になり、〝疑惑のルーレット〟でも批判を受けたが、2007年に世界選手権を制してから17年も重量級をけん引してきた。加えて「自他共栄」の姿勢を示したことで、柔道界の評価は揺るぎないようだ。

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