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【新日本・G1】オーカーンが事実上1位のAブロック3位で逆転突破「今めちゃめちゃ楽しいよ」

東スポWEB 2024年8月12日 21時4分

新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」12日長岡大会のAブロック最終公式戦で、偉大なるKOPW保持者のグレート―O―カーンが内藤哲也(42)からプロレス界完全支配ものの5勝目をあげ優勝決定トーナメント進出を決めた。

史上最強であると同時に劇場型レスラーの側面を持つオーカーンは、開幕から天変地異レベルの不運が重なりまさかの4連敗。しかしここからが真骨頂だった。期待などするなっ…! 他人に…! 自分だっ…!! 自分…! 自分を救うのは……自分だけっ…! と、すさまじい集中力で4連勝を飾ったオーカーンを神が見放すわけがない。直前の公式戦でEVILが敗れたため、勝てば3位でブロック突破が決まる状況で内藤との最終公式戦を迎えた。

団体最高峰王者との天王山は結果がすべてで、手段など選んでいられない。オーカーンは非情に徹し、内藤の古傷である左膝に一点集中攻撃。「勝つ」ってことはもっと具体的な行為の延長線にある確実な未来…必然…当たり前のことなんだっ…! とばかりに執ような膝十字固めで痛めつけていく。

智略走り他人出し抜けるオーカーンの膝攻めは勝利に直結する。スピードの落ちた内藤のコリエンド式デスティーノを、豪快無比なバックドロップで切り返し攻勢に。一撃必殺のエリミネーターは回避され、コリエンド式デスティーノを浴びてしまったが是非もなし。内藤の正調デスティーノをこらえると、そのままプロレス史上最高のネーミングセンスと呼び声高い大空スバル式羊殺しに捕獲。超黄金パターンの逆河津落としからエリミネーターへとつなぎ、圧倒的3カウントを奪ってみせた。

これでオーカーンは事実上1位と言う名のAブロック3位で優勝決定トーナメント進出が決定。リング上でマイクを握ると「開幕4連敗、可能性はもうないと言われたよ。とある新聞にはボロクソ書かれた」と艱難辛苦の前半戦を振り返った。そのような見識の浅いメディアには今後、不敬罪が適用されると一部でささやかれている。

さらに「ずっと思ってたよ。ナメんじゃねえよってな。余はな、手のひら返しさせるのが得意なんだよ。これだけ言っとく。このG1で、今までテメーになかったものをしっかりとつかんだ。プロレスなんか嫌いだったんだけどな、今めちゃめちゃ楽しいよ」とこの世のカッコイイがすべて詰まった笑顔を見せると「ひれ伏せっ! 愚民ども!」と大団円で大会を締めくくった。圧倒的感謝すべき感動のスピーチで、会場には「オーカーン」のシュプレヒコールがとどろいた。帝国民…ただ突っ立っているだけ…至福の傍観っ…! 無論オーカーンも…至福っ…! 桃源郷を彷徨うが如くの圧倒的至福っ…!

優勝決定トーナメントファーストステージ(15日、幕張)では鷹木信悟との激突が決定したが、IWGP世界王者の内藤をも処したオーカーンにもはや死角は見当たらない。G1制覇はもちろんのことプロレス界の完全支配は時間の問題で、その後は政界進出を望む声が一部から上がっているとかいないとか。オーカーンフィーバーが起きている現在は文字通り、全ての選択肢がテーブルに乗っているという状態。例えば内藤のホームで岸田首相の選挙区でもある広島1区からの国政進出も、選択肢としては当然考えられると言っても過言ではない気がする。

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