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【ソフトバンク】15戦9発の山川穂高が語った完全復活のメカニズム「目線が変わった」

東スポWEB 2024年8月13日 6時9分

4番復活のメカニズムとは――。パ・リーグ首位を独走するソフトバンクは12日の楽天戦(みずほペイペイ)に14―4の大勝で、7カード連続の勝ち越し。打線が18安打と活発で、貯金を今季最多の33とした。

鷹の絶対的4番・山川穂高内野手(32)が7回に4試合連続となる23号ソロを放つなど、4安打4打点の活躍で存在感を放った。本塁打、打点の2冠を快走する大砲は西武時代の2018年8月以来、自身2度目となる4戦連発。本塁打王3度のスラッガーが貫禄を示す量産モードで、この日も打線をけん引した。

これで後半戦は15戦9発となり、まさに打ち出の小づち状態だ。5月下旬から球宴前の7月前半にかけて長い不振に陥り、6月は屈辱の0本塁打。苦境を脱し、見事な完全復活を遂げた裏には何があったのか――。

「しゃがんだのが一番大きかった。左足を上げた時に(軸足となる)右足が伸び上がりすぎていた。(右足を折って)そこで目線がちょっと変わったのかなって思います」。目から入る情報は打者にとって生命線とも言える。タイミングの取り方などを試行錯誤する中で、視覚情報の変化が不振からの脱出を後押ししていた。

不調が長い分、好調時も長いと自ら認める。山川には経験にもとづいた確かな感覚がある。バロメーターである高く美しい弧を描く弾道も戻ってきた。この日のアーチは打ち出し角度35度の滞空時間の長い放物線だった。「いいことですね。真ん中付近、高め付近というのは打球が上がるスイングをしていかないといけない」(山川)。

通算868本塁打を誇る王会長は、山川を稀有(けう)なスラッガーと認める理由として「角度をつけられる技術」の高さを評する。この日の一発は相手捕手が内角高めを要求し、真ん中付近に入ってきた直球を捉えたもの。狂っていた歯車がようやくかみ合い始めた。いろんなものを背負って戦うFA移籍1年目。プロ野球選手として真価が問われる真夏の戦いで「頼りになる4番」の姿を取り戻した。

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