女子プロレス「スターダム」の〝闇に落ちた不死鳥〟上谷沙弥（２７）が、日に日に存在感を増している。
真夏の祭典「５★ＳＴＡＲ ＧＰ」ブルースターズＢ公式戦（１２日昼の部、宇都宮）では、同じ極悪軍団「Ｈ．Ａ．Ｔ．Ｅ．（ヘイト）」に所属するテクラと同門対決。黒いガウンを身にまといさっそうと登場したが、ゴング前に奇襲攻撃をくらってしまう。
観客席に放り投げられ、テクラが投げ飛ばしたイスが命中。苦しい立ち上がりとなった。それでもリングに戻ると、スピーディーな攻防でペースを取り戻す。ロープにくくりつけたテクラを足で踏みつけ、観客席に向かって、すっかり恒例となった「あっかんべー」ポーズだ。
右手にかみつかれ、「イテテテ」と悲鳴を上げる場面もあったが、エグイ攻撃も落ち着いて対処。テクラの口をふさいで、止めに入ったレフェリーを威嚇するなど、すっかり悪に染まった様子だ。１０分過ぎにはスワンダイブ式のプランチャを発射。直後、パイプイスで脳天を打ち抜かれたが、不死鳥にはきかない。場外のイス上でスタークラッシャーを決めると、「あーーーーテクラーーー！！」と叫びながらリングに戻り、旋回式のスタークラッシャーでトドメを刺した。
１０日の世羅りさ戦に続き、これで開幕２連勝。配信用のカメラを見つめると、またも「あっかんべー」を決めてリングを後にした。
バックステージでは「今日戦って認めてくれたよね？」と問いかけると、テクラから「もちろん。ヘイトのニューメンバーを誇りに思うよ」とオーストリアのウイスキーをプレゼントされた。
「メンバー加入の祝勝会だ」というテクラの呼びかけで２人は乾杯したが、口にした瞬間、上谷の表情が一変。アルコール度数が高かったようで「ううっ、ゲ、ゲホッ…」と苦しみ出す。もだえる不死鳥の様子を眺めながら、テクラは「憎しみを感じろ、上谷」と吐き捨てその場を後にした。