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高須幹弥院長が美容整形業界の闇を告発「二重まぶた手術で50万円」「ボッタクリ」

東スポWEB 2024年8月14日 7時9分

【高須幹弥院長インタビュー①】高須クリニック名古屋院の高須幹弥院長(49)が人気ユーチューバーとしても注目されている。本業である美容整形の話題からタブーすれすれの時事ネタまで何でもアリの内容がバズり、チャンネル登録者数は63万人を突破。美容整形外科医とユーチューバーの二刀流をこなす高須院長の直撃インタビューをお届けする。第1回では高須院長が美容整形業界の〝闇〟を告発する――。

――美容整形外科医としてもユーチューバーとしても大人気。普段、仕事はどのような形で行っていますか

高須 だいたい週に4~5日ぐらい診察を行っています。水曜日は銀座高須クリニック、他の日は高須クリニック名古屋院で朝から晩までカウンセリングをして、手術をしてっていう感じですね。朝の9時半くらいから夜は7~9時くらいまで。カウンセリングだけの日だと30人~40人ぐらい診察する日もあります。Youtubeは仕事の合間、時間があるときに撮影しています。

――手術は主にどのようなものを行ってますか

高須 注射系や照射系、糸リフトなどいろいろありますが、1番多いのはヒアルロン酸やボトックスなどの注射系ですね。手術系で1番多いのは切開の二重のもの。埋没法と切開がありますが、僕の場合、行うのは半々ぐらいですね。

――高須院長は「日本一予約が取れない美容整形外科医」と言われていますが、手術の技術を磨くためにはやはり修行が必要なんですか

高須 医師免許を取ればすぐ何でもできると勘違いされている方も多いのですが、実は国家試験に合格してもすぐには医者として戦力にはならないんです。どの科でもそこから10年くらいトレーニングをしないと一人前の医者にはなれないんですよ。

――どのような過程を経て美容整形外科医に

高須 藤田医科大に6年間通い、卒業後、藤田医科大の大学病院で研修医をやりました。研修医の間は形成外科の医局ではなく麻酔科に所属して主に麻酔や救急をメインにやっていました。医者って医師免許があれば、基本、整形外科でも内科でも何でも標榜(看板を掲げる)できるんです。ただ麻酔科は人命に関わる重要な科なので麻酔科標榜医という資格を取らないとダメなんです。美容整形の手術でも場合によっては血圧が急に下がってたり、大出血をして呼吸が止まったりすることもある。救急管理のためにも麻酔科標榜医の資格を持つ必要があると考えました。研修医の間は麻酔救急を中心にいろんな科をローテションして3年目から形成外科に入り、大学院にも所属して研究を行い博士号を取りました。27歳のときには群馬県立がんセンターに1年間赴任。頭頚科でがんの手術を行っていましたね。32歳から高須クリニック名古屋院の院長を務めています。

――患者さんはどの年代の人が多いんですか

高須 10代から80代までいらっしゃいますね。ほぼ均等かな。男女比率は、男性25%くらい、女性が75%くらいです。

――男性が美容整形に求めることは

高須 普通に目を二重にしたい、鼻を高くしたいとか、イケメンになりたいとかですね。年配の方はアンチエイシングでヒアルロン酸やボトックス注射、フェイスリフトを行うケースが多いです。

――女性の場合は

高須 10代、20代で1番多いのは目を二重にすることですよね。目周りは目頭切開とか目尻切開とか、あと鼻の手術とか、輪郭とか普通にかわいくなりたい手術ですね。年齢が高くなるにつれてアンチエイジングの治療の比率が高まっていきます。若返りたいっていうのもあるので。

――社会全体でルッキズムが過剰になってきたと言われるようになった

高須 めちゃくちゃ感じますよ。美容整形をする人たちが増えましたからね。美容クリニックの数も増えましたし、コスパ重視で早く楽して稼ぎたいからという理由で美容整形外科医になる医者も増えました。そういう人たちは形成外科で保健診療とか手術を経験せず医師免許を取って、研修医を2年やった後、すぐ美容の道に進むんですよね。美容外科の世界ではキャリア組とノンキャリア組って言うんですけど、キャリア組はちゃんと形成外科のトレーニングをして、専門医を取ってから美容に進む人でノンキャリア組は研修医を終わってすぐ美容外科に進む人なんです。父(高須クリニックの創業者である高須克弥氏)と僕の方針で高須クリニックで採用しているのはほとんどキャリア組と呼ばれている医師です。

――美容整形が盛んになったことで心配になってくる部分もある

高須 そうですね。ルッキズムの行き過ぎは良くないと思うし、美容整形に来る人が増えたからといって、うちがもうかるようになったわけじゃないんです。むしろ競争が激しくなって経営面でも難しい部分が出てきている。競合相手が増えるとダンピングするところが出てくる。安い料金でやれば赤字になる。だからボッタクリするところが出てきちゃうんですよ。

――実際にボッタクリは増えているんですか

高須 残念なことに増えていると思います。特に二重まぶたの手術をする患者さんは整形初心者の方が多い。そこでだまされてしまうパターンもあるみたいです。二重の手術にはそれほどすごい技術は必要ないんですよ。もちろん上手い人の方がいい結果になるんですけど、研修医を終わったばかりの人でも見よう見まねでとりあえずできるのが埋没法という手術なので。そういう埋没法の手術ばかりを行う〝埋没マシン〟の医者を育成して、ボッタクリを行うんです。安い料金で二重手術ができると広告でうたって、実際に診療を受けに来たら50万円じゃないとできないですよってだます。みんながだまされるわけではないですが、1割や2割の人たちがだまされればそれで広告費のもとが取れますからね。

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