岸田文雄首相が14日、記者会見を開き、秋の自民党総裁選に出馬しないことを表明した。
岸田氏は「お盆が明ければ、いよいよ秋の総裁選挙に向けた動きが本格化します。総裁選では自民党が変わる姿、新生自民党を国民の前にしっかりと示すことが必要になります」と指摘。続けて、「そのためには透明で開かれた選挙、何よりも自由闊達な論戦が重要です。その際、変わることを示す分かりやすい最初の一歩が私が身を引くことです。私は来る総裁選には出馬いたしません」と不出馬を明言した。
数々の実績を強調する一方で裏金問題など政治とカネの問題で国民の政治不信を招いたとの認識を示した。派閥の解消や政倫審出席を実行したが、「残されたのは自民党トップとしての責任です。もとより所属議員が起こした重大な事態に対して組織の長として責任を取ることにちゅうちょはない。心に期していたことでした。外交日程に一区切りが付いた時点で身を引くことで、けじめをつけて総裁選に向かっていきたい」と、以前から不出馬の選択肢はあったと話した。
新総裁に対しては「ドリームチームを作ってもらい、何よりも大切なことは国民の共感を得られる政治を実行することにあります。それができる総裁かどうか私自身も一票をしっかり見定めて投じていきたい」と期待した。
後継指名については、「不出馬を表明した人間が後のことを言うのは控える」とした。