第１０６回全国高校野球選手権大会第８日（１４日）第２試合で小松大谷（石川）が大阪桐蔭を３―０と完封で破り、甲子園で初の３回戦進出を果たした。
エース西川（３年）が笑顔でガッツポーズを決めた。「大阪桐蔭さんとやらせてもらえるんで、最高の舞台で最高の相手と楽しんでやろうっていう気持ちが一番強かったです」。力強い投球だった。走者を許しながらも要所を締める投球で９２球を５安打無失点。「自分は三振が取れないピッチャーなので、できることは守備でチームのリズムを作ってあげることだけ。それができた結果がこういう結果につながったんだと思います」と胸を張った。
スコアレスで迎えた７回、一死一、二塁から石浦（３年）の一ゴロで併殺を狙った遊撃手の悪送球を誘い、その間に待望の１点を先制すると、二死二塁から田西（２年）の中前適時打で追加点。８回にも二死三塁から西川の内野安打で３点目をもぎ取り、主導権を渡さなかった。
勝利後の西野監督は「信じられないです」と第一声。エースについては「調子は多分そんなに良くないとは思うんですけど、間合いを変えたりコース変えたりっていう形で粘り強く取ってくれたところがすごいよかったなと思います」と評した。３年ぶりの出場で〝大物〟を沈ませた小松大谷。勢いそのままに智弁学園（奈良）との３回戦に突き進む。