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岸田首相の総裁選不出馬で永田町カオス 気になる「2人のキングメーカー」の推し

東スポWEB 2024年8月15日 6時9分

岸田文雄首相が14日に秋の自民党総裁選への不出馬を表明したことで、新たな総裁=首相選びが活発化している。すでにキングメーカーたちは動き出しており、永田町のお盆休みは切り上げとなった。岸田首相は余力を残した形での退陣となるだけに今後を巡っては、さまざまな可能性を秘めている。

記者会見に臨んだ岸田首相は「総裁選では自民党が変わる姿、新生自民党を国民の前にしっかりと示すことが必要になります」と説明したうえで、「その際、変わることを示す分かりやすい最初の一歩が私が身を引くことです。私は来たる総裁選には出馬いたしません」と、自民党の変化をアピールするために自らの首を捧げると話した。

総裁選には国民的人気の高い石破茂元幹事長に河野太郎デジタル相、茂木敏充幹事長、高市早苗経済安保相、若手からは小泉進次郎元環境相やコバホークこと小林鷹之元経済安保担当相の名前が挙がっている。誰になっても首相に選ばれた直後の支持率が高いうちに解散総選挙になるのではないかとささやかれている。

すでに動きがある。自民党の三原じゅん子参院議員はX(旧ツイッター)で「今の自民党の状況や政治不信を招いたことを考えれば不出馬は当然のこと。責任を取るというなら遅すぎた」と強烈な批判を投稿。「こういう時は総裁を労うのが筋と思います」「組織人としてどうなのか」と三原氏への苦言が殺到している。

三原氏といえば参院神奈川選挙区の選出で、「菅義偉を支える参議院議員の会」の一員だった。菅氏は6月発売の月刊誌「Hanada」で裏金問題を巡る岸田氏の責任論について「首相は処分を自身に科し、責任を取るべきだ」と言及していたが、菅氏の考えが投稿に影響していそうだ。

菅氏は石破氏、河野氏、進次郎氏の〝小石河連合〟を手中に収めているとされ、永田町関係者は「今や菅氏がキングメーカーです。菅氏が次の総裁として誰を支援するのか注目です」と指摘した。また、もう1人のキングメーカーである麻生太郎副総裁はこの日、岸田氏の不出馬を受けて茂木氏とステーキ会食した。

それにしても不出馬は意外感を持って受け止められている。総裁選にやる気マンマンと思われていたからだ。

別の永田町関係者は「引導を渡されての不出馬ではないため再登板の可能性を残した形になりました。まだ若いこともあり、いずれまた…ということはあるかもしれません」と指摘。

3年前に支持率低迷で、総裁選不出馬となった菅氏が今回、復権して、キングメーカーの一人となっているように岸田首相も先を見据えての〝一時撤退〟ともとれるわけだ。自民党不信の原因となった裏金問題や旧統一教会の件は岸田氏個人の失点ではないため、再登板を期待する声はあるが果たして…。

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