パリ五輪の陸上女子やり投げ女子で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)が、世界の陸上界で評価を不動のものとしている。
米国で1948年に創刊された陸上競技の老舗専門誌「トラック&フィールドニュース」は「オリンピック女子やり投げ 北口の努力が報われる」と題する記事で金メダリストを特集。「日本の北口榛花は、最後の一投の英雄的パフォーマンスで知られ、恐れられている。彼女は2023年の世界選手権で優勝し、その後の11回の大会のうち6回で最後の一投で(その試合の)自己最高記録を出した」と北口の強さを紹介した。
その上で「彼女はパターンを変えても、結果は同じだった」「今回、26歳の北口はチャンスを逃さなかった。決勝で4番手で登場した彼女の最初の投てきは、シーズンベストとなる65・80メートルを記録した。これは、最も近いライバルに約2メートルの十分な差をつけるスコアであり、彼女は日本初の女子フィールド競技のメダリストとなった」とパリ五輪での圧勝ぶりをたたえた。
さらに「北口が予選ラウンドで投げた唯一の投てきは62・58メートルで、7位にとどまった。(中略)予選で北口より遠くに投げた6人のうち、決勝で北口より優れた記録をマークした選手はいなかった」「北口は(決勝5回目の)64・73メートルでも勝利を収めることができただろう」「優勝した記録は現在の器具では史上最短だが、チェコでトレーニングするために日本を離れたチャンピオンにとって、それは大した問題ではなかった」と、その勝負強さを指摘した。