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【柔道】阿部一二三を撃破のガバ 地元フランス紙がMVP選出「ラグビー選手のような飛び込み」

東スポWEB 2024年8月16日 20時49分

パリ五輪の柔道混合団体決勝(3日=日本時間4日)で、阿部一二三(パーク24)を〝タックル技〟で撃破したジョアンバンジャマン・ガバ(フランス)が〝英雄〟として母国メディアから今大会のMVPに選出された。

日本は開催国フランスに3―4の大逆転負けを喫したが、勝敗の行方を大きく左右したのが、日本の3―1で迎えた阿部とガバの一戦だ。

阿部は階級が上のガバに対して終始積極的に攻め続け、優勢に試合を進める。ガバは試合を通して逃げ回る展開になり、指導が2つ与えられるも、その後は試合が決する3回目の指導はなかなか与えられなかった。

すると延長のゴールデンスコアに突入後、ガバが〝タックル技〟と話題になった捨て身の変形肩車で一本を取り、試合は決着した。この1勝が大きく流れを変えて、フランスの混合団体2連覇をもたらした。

フランス紙「西フランス」は「オリンピックで獲得したフランスの驚くべき5つのメダル」と題して、今大会で最も印象に残ったフランス勢のMVP5人を選出。その1人にガバも選ばれた。

「ジョアンバンジャマン・ガバ、柔道界の星の王子様」として同紙はその活躍ぶりを絶賛。「世界ランキング35位の若いフランス人選手は、73キロ級で銀メダル、混合団体で金メダルを獲得した」とその快挙を伝えた。

特に、物議を醸した混合団体での阿部との激闘をクローズアップ。「ガバは日本との決勝戦で阿部一二三を破り、フランスチームの勝利をもたらした偉大な立役者でもあった」と絶賛する。

そして試合について「最後から2番目に畳に上がるフランス柔道界の星の王子さまは、偉業を成し遂げる必要があった。1―3でリードされていたからだ。そしてクレイジーな動き、ラグビー選手のような飛び込みで、ガバは日本の対戦相手を逆転して一本を取った。フランスが試合の流れをつかみ、テディ・リネールが見事に仕事を終えた」。阿部を撃破した際に物議を醸した技を、ラグビーのタックルにたとえて激賞した。

日本では疑問視されたガバの〝タックル技〟だが、母国フランスではラグビーに通じるド派手な必殺技として喝采を浴びているようだ。

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