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【ソフトバンク】有原航平〝屈辱KO〟からの完封劇 中5日起用の名伯楽が語る「雪辱」の背景

東スポWEB 2024年8月17日 6時4分

パ首位を快走するソフトバンクは16日のロッテ戦(みずほペイペイ)に4―0の快勝を収め、優勝へのマジックを26とした。貯金は今季最多を更新する35。初回に柳町、山川の2者連続アーチで幸先よく3点を先取して主導権を握ると、エース・有原航平投手(32)が4安打完封でハーラー単独トップの11勝目を挙げた。

最高殊勲者は文句なしで背番号17だった。今季初の中5日登板で雪辱の完封劇。前々回の日本ハム戦で6失点、9連戦初戦の前回10日の楽天戦はNPB復帰後最短となる3回6失点KO負けだった。「モヤモヤした気持ちがあった」と、いつも以上に気合が入っていた右腕は100球未満での完封勝利「マダックス」に迫る103球の快投。2戦連続で屈辱の6失点を喫していた右腕だからこそ、短い登板間隔がハマった。

試合後、有原の〝雪辱完封〟を明快に解説したのは倉野チーフ投手コーチだった。「前回3イニングしか投げていないので、疲労度も少なかった。本人の気持ちもかなり『早く試合で投げてやり返したい』っていう気持ちを持っていたので、それがうまい具合にマッチした」。名伯楽の見込み通り、肉体的にも精神的にも有原快投の条件は整っていた。

今季本拠地では最短の2時間12分ゲーム。この日の早朝に所沢遠征から強行軍で福岡に戻ったチームにとって、これ以上ない癒やしだった。関東付近に接近した台風7号の影響で予定を繰り上げ、午前6時台の羽田発航空機に全員が搭乗。福岡で残留調整していた右腕が演出した「時短ゲーム」の価値は計り知れなかった。

首脳陣はこの9連戦中に中継ぎの3連投解禁をプランに入れていたが、有原の完封でリミットを解除する必要すらなくなった。106試合を戦って勝率は驚異の6割7分、2位とは12ゲーム差。重みを増す終盤戦へ、再び物事がうまく進み始めた。

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