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【ソフトバンク】〝MLBの大物〟カイケル攻略ならず 鷹陣営も納得の反応「ダテじゃない」

東スポWEB 2024年8月17日 19時29分

パ・リーグ首位快走のソフトバンクは17日のロッテ戦(みずほペイペイ)に、2―5の逆転負けを喫した。日本ハムが敗れたため、優勝マジックは1つ減って25。注目のNPBデビューとなった相手先発で、2015年「サイ・ヤング賞」左腕のダラス・カイケル投手(36)を完全攻略できなかった。

打線は初回に今宮の二塁打を足がかりに、好調の柳町と山川の連続適時打で幸先よく2点を先取した。球がやや高めに浮く立ち上がりをうまく攻めたが、2回以降はさすがの修正力で立て直した左腕の投球術に苦戦。140キロ前後のツーシームを主体にチェンジアップ、カットボール、スライダーを織り交ぜる老かいなピッチングに手を焼いた。

試合は2回にスチュワートが同点2ランを被弾して以降、膠着状態となった。6回わずか1安打ながら、4回までに5四死球を出したスチュワートが「流れを持ってこれなかった」と悔いたように、勝機は相手に傾いていった。8回、守備の乱れから3失点。小久保監督は試合後「初回いい形でスタート切れましたけど、まあまあ…。明日がんばります」と敗戦を淡々と受け入れ、切りかえを強調した。

かつてMLBでシーズン20勝をマークした左腕。試合後、ホークス陣営からはカイケルに対して「ダテじゃない」という声が相次いだ。終盤戦からポストシーズンを見据え、ライバルに加わった強力な戦力。米コーチ留学時代にカイケルと交流のある倉野チーフ投手コーチも〝敵ながらあっぱれ〟といった様子だった。

「レンジャーズの3Aにいた時にキャッチボールをしたことがあって、初めて受けた時に『なるほどな』って思った。球速は出なくても指先の感覚がすごいなと。(今日も)まともなフォーシームを投げないけど、それをしっかり操っているところが技術の高さ。ダテにサイ・ヤング賞をね、その理由みたいなものを感じる。球速が出ない投手、あれくらいの球速の投手には手本になるんじゃないかなと思う」(倉野コーチ)。

手ごわい相手の出現は喜べないが、NPBの技術向上に寄与する〝伝道師〟は球界として歓迎できる。今季、難敵を幾度も打ち破ってきたパ独走の鷹。リベンジの機会を楽しみにしているのも事実だ。

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