元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏が１７日、ユーチューブチャンネル「弁護士 若狭勝のニュース塾」を更新。〝男の体臭〟についてＸ（旧ツイッター）に投稿したフリーの女性アナウンサーが解雇されたことに言及した。
この女性アナウンサーは「ご事情あるなら本当にごめんなさいなんだけど、夏場の男性や不摂生している方特有の体臭が苦手すぎる」などと投稿。このポストが物議をかもしていたが、所属事務所は不適切な投稿をしたとして、１０日をもって契約解消したことを発表した。
この件について若狭氏は「法律的に言うと、契約解除は行き過ぎ」と切り出した。さらに「あくまで自分の思っている主張を載せたものであり、特定の人や団体の評価を下げるっていうものでもない。名誉棄損でもなければ侮辱罪にもならない」と説明した。
その上でこの処分は「契約解除を取り消せというような裁判を起こしたら、事務所側が負ける可能性のほうが大きい」と事務所の対応を疑問視。
さらに「一般論として何か事が起きた場合に、事なかれ主義で過剰に反応するというのが傾向として、無きにしもあらず」と話し「自分の主張を単に展開しているにすぎない場合は、言ったことに対して言葉を持って、理論を持って指摘をすることによって、きちんと土俵を設定してどちらが説得力があるのかというようなことを展開すれば、健全な表現の自由のもとでの民主主義に寄与する」と締めくくった。