第106回全国高校野球選手大会の第12日(19日)第1試合で優勝候補の東海大相模(神奈川)が関東第一(東東京)に1―2で競り負け、全国制覇した2015年以来、9年ぶりのベスト4入りとはならなかった。
プロ注目の198センチ長身左腕の藤田琉生(3年)が1球に泣いた。6回まで無失点の好投を披露したが、魔の7回だ。先頭で迎えた相手4番の高橋(3年)に投じた初球、チェンジアップが真ん中へ甘く入ってしまい、左中間スタンドに叩き込まれる先制弾を献上。その後、9回一死二塁のピンチを招いて2番手・福田にマウンドを譲って降板。しかし、暴投と内野安打で福田が2点目を奪われた。
痛恨の1球となった藤田はお立ち台で涙を流しながら「序盤はテンポよく放れていたが、4番の高橋選手への初球でチェンジアップをひと振りで決められてしまった自分の1球の甘さがチームに負けをもたしせてしまった」と肩を落とした。
さらに「自分がこのチームのエースとして甲子園へ来ることはできたが、日本一になれなかった。これまで野球をやってきた中で甲子園は憧れた場所だったが、負けてしまって悔しい。相手の力が勝った」と振り返った。
今後について「進路はまだ決めていないけど、いろいろな方のお話を聞いて大学へ行くのか、プロ志望届を出すのか考えたい。どの進路に選んでもこの悔しさを忘れずに正々堂々と戦っていきたい」と語った。