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比嘉大吾「がぜんやる気が出てきた」武居由樹撃破で王座返り咲き記録更新へ

東スポWEB 2024年8月19日 17時34分

ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチ(9月3日、有明アリーナ)で王者・武居由樹(28=大橋)に挑戦する同級1位・比嘉大吾(29=志成)が19日、都内の所属ジムで練習を公開。人間的な成長を感じているという比嘉は、勝てば2018年4月にWBC世界フライ級王座を失って以来6年5か月ぶりの世界王座奪取となり、高山勝成が持つ返り咲きに要した期間の国内最長記録5年11か月を上回ることに意欲をかき立てた。

デビュー15連続KOの日本記録を打ち立てる快進撃から体重超過で世界王座を失い、1年5か月の資格停止後、8戦かかって再び世界の舞台に戻ってきた比嘉。天国から地獄に落ちた期間に成長したことを問われると「人間的にですかね。あまり成長してないかもしれないですけど」と苦笑しながら返答した。

それは指導する野木丈司トレーナーも実感。王座陥落後の比嘉は「何を言っても響かない。はいと言うけど本気にならない」状態だったが、この一戦が決まる直前に比嘉から「自分に勝つって気持ちいいですね」と言われたという。そこで「芽があるかもしれない」と思い、比嘉を喫茶店に呼び出して「ちゃんと本腰を入れてやろう」と闘魂を注入したことで、比嘉の練習に打ち込む姿勢が変わったという。

ミット打ちでは「気持ちの入っているパンチとそうでないパンチは違う。びっくりするぐらい」と、KOを続けていたフライ級時代の強打復活を感じるほど。根気強い指導で比嘉の自覚を促したことを「よく我慢したと思う。自分がですよ。本気になってくれたのがうれしい」と振り返った。

この日の比嘉はランニングマシンで全力疾走した後にサンドバッグに全力で連打を打ち込むスタミナ強化トレーニングなどを披露。返り咲きの日本記録更新について尋ねてみると「教えてくれてありがとうございます。がぜんやる気が出てきました」と目を輝かせた。雌伏の時を経てKOキングがついに本気を見せる。

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