第１０６回全国高校野球選手権大会の第１３日（２１日）準決勝第２試合に登場した青森山田が京都国際に２―３で競り負け、春夏通じて初の決勝進出とはならなかった。東北勢の３年連続の決勝進出も逃した。
初回一死一、二塁の好機で４番・原田（３年）が右中間への適時二塁打を放ち、先制。さらに一死二、三塁から５番・吉川（３年）の中犠飛で１点を追加した。
先発した背番号１１の下山（２年）は京都国際打線を５回まで２安打無失点に抑え、好投を披露。しかし２点リードした６回からリリーフ登板したエースの関浩一郎（３年）が誤算だった。いきなりこの回、死球や３安打を集中されるなど、３失点を喫して逆転を許した。
打線は２回以降、再三走者を出しながらもあと１本が出ず、初回以外はスコアボードに得点を刻むことはできなかった。
試合後、兜森監督は「「選手はよく頑張ってくれましたけど、このような結果になってしまったので、あともう１試合やりたい気持ちはあったが仕方がないですね」と肩を落とした。
さらに「立ち上がりはいい形で入っていけたが、クーリングタイムの（５回後）仕切り直しから関でいったが、なかなか入りがうまくいかなかった。ガマンの投球をしてくれたが、相手にリードされてチーム全体が浮き足立ってしまった。最後、勝たせてあげることができず申し訳ない」と頭を下げた。
プロ注目の最速１５２キロ右腕の関は「立ち上がりの悪さはずっと課題だった。最後に負ける時ってこうやって自分の課題が出るんだなと。ただただ自分の練習不足。（監督の）期待に応えられず、すごい申し訳ない」と悔しがった。
それでも「夢の場所で最後の最後まで楽しいという思いが心に残りました」と涙を流しながらも笑顔を見せた。
今後の進路については「大学に行こうとは思っている」と進学を示唆しつつも「どういう進路を挟んでも最終的にプロの道に入りたいという思いはある。関が投げたら勝てるという、そういう信頼されるような投手になれるように頑張っていきたい」と力強く語り、聖地を去った。