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【阪神】セパ50勝達成の西勇輝 FA時に漏れた陰口「10勝10敗」「出て行かれても痛くない」

東スポWEB 2024年8月22日 5時10分

阪神・西勇輝投手(33)が21日のヤクルト戦(京セラ)でNPB史上7人目となるセパ両リーグでの50勝を達成した。先発して6回を3失点にまとめ今季6勝目。10―4の勝利を演出しチームの連勝、5カードぶりの勝ち越しに導き広島、巨人の上位2チームに食らいついた。

降板後の西勇の表情には充実感が漂っていた。オリックスに在籍した10年間で74勝。FAで阪神に移籍し、6年目で50勝を積み上げた。「達成している人の数が7人と少ないのでね。無事にいけて良かったです」。その言葉以上に、背負ってきたものは大きかった。

西勇はオリックス時代、3年目の2011年にプロ初勝利を挙げて自身初の2桁勝利(10勝7敗)を記録。そこから在籍8シーズンで5度の2桁勝利を達成した。チームは低迷期だったが、身を削るように右腕を振り続けた。

チームへの貢献度は絶大だったはず。ところが、18年オフにFAで阪神に移籍することになると、ある球団関係者から西勇の活躍を疑問視する言葉が聞こえてきた。

「西君は10勝しても10敗する投手。プレッシャーに弱いから。人気球団の阪神でやっていけるんかな。ウチとしては出て行かれても痛くないし、若い有望株がたくさんいてるからね」

この言葉は本人の耳に入ってはいなかったかもしれない。ただ、こんな声があったことは事実だ。それでも西勇は阪神移籍後、負け越したシーズンは21年のみ。今季は2000投球回も達成し、連続試合先発登板を「294」として三浦大輔に並ぶNPB3位と奮投し続けている。実力と結果で見返したといって間違いない。

プロ初勝利を挙げた21歳当時の西勇が現在の姿を見ればどう思うのか。「時代が変わりすぎて難しいですけどね。でも昭和全開みたいな昔の練習でも続けてきて良かったと思います」。時代を経たベテラン右腕は岡田阪神の連覇には欠かせない存在だ。

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