大相撲夏巡業が２３日、東京・大田区の日本工学院アリーナで行われ、名古屋場所で１２勝を挙げて敢闘賞を受賞した幕内隆の勝（２９＝常盤山）が巡業期間中の楽しみを明かした。
この日、隆の勝は申し合い稽古には参加しなかったが、ぶつかり稽古で幕内力士に胸を出した。先場所は１４日目に、優勝した横綱照ノ富士（３２＝伊勢ヶ浜）に金星。千秋楽の本割で関脇大の里（２４＝二所ノ関）を撃破し、横綱との決定戦に挑んだがあと一歩で賜杯を逃した。
「（先場所は）一日一番取ることに集中できた。（１２勝を挙げられて）良かったし自信にもなったけど、一場所だけじゃ意味がない。これからも勝ち続けられるように、しっかり考えて稽古したい」と表情を引き締めた。
夏巡業は今月４日から長野・佐久市で始まり、明後日の神奈川・横須賀場所をもって終了する。中旬には北海道・札幌市でも開催された。全国各地を移動する中で、「疲れもあるけど、美味しいものを食べて気分転換はできている。海鮮系が好きなので、北海道で食べたウニが美味しかった。痛風があるので、ほどほどにしか食べられないけど…」と、苦笑いを浮かべながらリフレッシュ法を明かした。
秋場所（９月８日初日、両国国技館）に向けて気合は十分。元関脇の実力者は「２桁勝ちたいし、三役に戻りたい。だんだん自分の相撲が確立できているし、その力を出す準備はできている」と闘志を燃やした。