第１０６回全国高校野球選手権大会は２３日に決勝が行われ、京都国際が関東第一（東東京）を延長タイブレークの末、２―１で破り、春夏通じて初優勝を飾った。
夢の甲子園で偉業を達成した。最後のマウンドを託されたのは西村一毅投手（２年）だ。京都国際の「二枚看板」として今大会４試合に登板し、２４イニング連続自責点０の快投を見せ、防御率０・００と〝無双〟ぶりを発揮した。
この日は、０―０で迎えた延長１０回無死一、二塁から先発・中崎（３年）の代打で登場。左前打で出塁し、無死満塁とお膳立てすると、金本（３年）の押し出し四球で先制点をもぎ取り、続く三谷の右犠飛で２点目を加点した。
投げても西村は気迫十分。無死満塁から遊ゴロ間に１点を許したが、その後、二死満塁の一打逆転サヨナラの場面でも最後の打者を空振り三振に抑え、万歳をしながらマウンドで喜びを爆発させた。
試合後には「いつでもいけるように心の準備はしていました。代打で打席に立った時は緊張しなかったんですけど、マウンドでは緊張していたので…周りが見えづらい、少し視野が狭くなっていました。三振を取った瞬間は頭が真っ白になりました」と心境を吐露した。