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上妻宏光 〝弟子〟の志村けんさんを回想「次のお稽古では全部弾けるようになっている」

東スポWEB 2024年8月23日 20時44分

津軽三味線奏者の上妻宏光(51)が23日、大阪市内で行われた「Duo Concert Tour―月食―」(11月16日=大阪・住友生命いずみホール)のインタビューに応え、日本人で〝唯一の弟子〟だった志村けんさん(享年70)について明かした。

今回の公演は、チェリスト・宮田大とのコラボ。三味線とチェロという世界でも類を見ない編成で行う。

上妻は「宮田くんはクラシックがベースにあって、いろんなジャンルの方と積極的に共演する、柔軟性を持つ人。日本人だからこそできる三味線とチェロという組み合わせで、新たな世界をみなさんに提示できるんじゃないかな」。

同公演では上妻のオリジナル曲で、志村さんともゆかりの深い「紙の舞」を演奏する。

「志村さんが、自分のCDを聞いてくれて、(ラジオの)ゲストに呼んでくださったのが出会ったきっかけ。その際、志村さんが『三味線をやりたいんだ。オリジナル曲(紙の舞)をやりたいんだ』とのことで、お稽古を17年くらいしました」

志村さんとの三味線の稽古は多忙な中でも月に3回行われたという。

「優秀というのは変ですけど、お稽古したことを次のお稽古では全部弾けるようになっている。そのくらい練習をする努力家でしたね」

やがて志村さんが自身の舞台で三味線を披露するようになると、上妻が稽古に呼ばれることもあった。プライベートでも音楽談議に花を咲かせたという。

「志村さんは、寡黙というか、静かな方でしたね。ストイックに笑いについて追求していて…。僕とは音楽や芸能の話が主でしたね」

志村さんが愛した「紙の舞」は「日本的要素もありながら、コード進行が感じられるような、洋楽的なアプローチも合わさった楽曲。これまでの民謡や三味線にはない、斬新さを志村さんは感じられて『そういう所が好きだ』って言ってました」と振り返った。

今回のコンサートで「紙の舞」を聞くことができる。

「『紙の舞』は、志村さんもご自身のコンサートで演奏しているので、その舞台を見たことがある方ならメロディーを懐かしく思うのかもしれませんね」

最後に「三味線の新たなアプローチと技術、現状できることの集大成と言えます。宮田くんが三味線に合わせるための音楽を奏でてくれるので、今までに聞いたことのない音楽を堪能していただけると思います。ぜひ新しい扉を開けに会場に来ていただければなと思います」とアピールした。

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