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【西武】渡辺監督代行の〝怒れる眼差し〟はチームを変えるか ベンチ飛び出して死球に猛抗議

東スポWEB 2024年8月25日 6時9分

西武・渡辺久信監督代行(59)の〝燃える闘魂〟がチームに戦う魂を注入した。24日の楽天戦(ベルーナ)に3―2と逆転勝ちした西武は、このカードの対戦成績を10勝12敗とし、借金を40に戻した。

2点を追う7回に懸案の打線が奮起。先頭・佐藤龍の3号ソロで1点差に迫る。さらに二死一、二塁のチャンスをつくり、古賀が楽天・岸のチェンジアップを中前へ。まずは二走・外崎が同点の生還する。なお一、三塁で西川が相手2番手・藤平から右前に適時打を放ち、一挙3点を奪って逆転に成功した。

これまで、あと一打、あと1点が奪えず多くの接戦を落としてきた打線がこの日は束になって相手投手に襲い掛かり、一気に勝負を決め8回を平良、9回をアブレイユの盤石継投で逃げ切った。

渡辺監督代行は「序盤は嫌な感じでゲームが進んでいて雰囲気が良くなかった。佐藤龍世の一発が気持ちで打ったような一発で、チームの雰囲気が変わってチームに力を与えてくれた。なかなか打ちあぐんでいた岸投手だったので、ああいう試合を左右するような場面で若い選手が結果を出してくれて、明日からもしっかりつながっていってほしい」と、長短4安打と2四球でつないだ7回の攻撃をたたえた。

その渡辺監督代行は8回の先頭打者・佐藤龍が前日の鈴木翔からに続いて、本来は制球力のいい楽天3番手・酒居から2試合連続となる死球をぶつけられると、いの一番にベンチを飛び出し、相手捕手の石原に「2度目だぞ、お前ら!」と大声で詰め寄りながら猛抗議を繰り広げた。

楽天ベンチから出てきた今江監督、西武OBでもある後藤打撃コーチの制止に怒りの矛先を収めたが、監督代行のベースにある勝負への執念、自軍選手を守らなければいけない責任感、そして「自分たちはまだ敗者ではない」というメッセージを周囲に発信。結果的にチーム内の士気を高めた〝真剣なパフォーマンス〟はチームの垣根を越えた選手間交流が日常となり、本物の乱闘劇が激減した現在の球界に新鮮な驚きを投げかけた。

2013年の監督退任後からフロント入りし、11年ぶりにGM兼任監督代行として現場に戻ってもなお衰えぬ勝利への執念。そして特に打撃面で多くの課題を突きつけられているチームの再建に関して〝何とかしなければ〟という思いの発露が行動に表れた猛抗議だった。

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