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【ソフトバンク】ドラ1前田悠伍 一軍デビューの期待も「今の真っすぐだと通用しないことが自分でも分かっている」

東スポWEB 2024年8月26日 11時9分

二軍で好成績を残し、一軍デビューも浮上するのが2023年のドラフト1位でソフトバンクに入団した前田悠伍投手(19)だ。黄金ルーキーは今、どんな思いでプロ1年目を送っているのか。和田毅投手(43)をお手本に筑後で経験を積んでいる次代のエース左腕候補の胸中に迫った。(取材構成=紺藤英二)

――二軍で8試合に登板して2勝1敗、1セーブ、防御率1・69。今季の一軍デビューも浮上するほど順調にきている。今の課題は

前田 プロに入ってまだ一軍のバッターと対戦してないんですが、自分が思っているレベルと違っているかまだ分かっていないんですけど、その二軍で投げさせてもらっている時に、真っすぐがそのプロの平均に比べて遅い。変化球待ちをされてしまって、チェンジアップだったり、球がなかなか三振取れないというところを一番自分が感じているので、真っすぐをどんどん上げていきたいというのをより強く思いました。やっぱり真っすぐが一番の課題というか変化球は真っすぐがないと生きてこないので、一番真っすぐを強く意識して練習であったりというのはやってますね。

――得意な球は

前田 今はチェンジアップですが、これからは真っすぐというところを武器にしていきたい。強みにしていきたい。球速は155キロは投げたいですし、アベレージでも150キロ近くとか一番遅くても148キロとかは出したい。

――特別育成プログラムとは具体的に何をやっているのか

前田 ウエートトレーニングでは筋肥大というか、まずは筋力をつけるということをずっとフォーカスしてやってきていたので、筋力を少しずつスピードに変えていくという最大筋力を求めながら、やっていく段階に今、ちょうど入ってきている。これからスピードを上げていくストレートのスピートだったり、強さを求める段階に入ってきている状態です。体力的なことで言うと、自分はランニングメニューなどは決められているんですが、自分でどれだけ高いレベルでできるかということを今やっているので、今ウエートトレーニングとかキャッチボールでしっかり投げることを意識してやっているところです。

――今のテーマは「限界突破」とか

前田 1回のウエートトレーニングとか毎日のランニングとかでもそうですが、出し切るというか次のメニューができなくなるほど出し切って、ウエートトレーニングでもマックスを更新するというかフラフラになる状態まで追い込んで、真っすぐだったらブルペンで真っすぐを一球一球全力で投げるというそういった意識や意図があって「限界突破」にしました。まずは一日の限界を突破する。それを、その一日が終わったらまた回復して、その限界値が少しずつ大きくなってきてパワー発揮とかその辺につながってくると思うので、限界突破というのは一つのテーマというか、そういったことを含めてこういうテーマにしています。

――お手本にしている選手は

前田 和田投手です。プロで20年できるというのは簡単なことではないので、取り組み方だったりとかは、見てますし、参考になることはたくさんあると思う。これから自分が一軍とかに上がる機会が増えれば、どんどん聞いていきたいなと思います。キャッチボールはすごい意識されていると思う印象は受けているので、どういった意識でやっているかは僕と違うところもあると思うんですけど、そういった意識、キャッチボールひとつであってもランニングとか一つひとつの意識が違うという、そういったところはマネして高い意識でやりたいと思います。

――大阪桐蔭時代、特に学んだことは

前田 西谷浩一監督からは野球の技術もいろいろと学ばせてもらいましたが、やっぱり一番は人間力というか、人間的成長なくして技術進歩なしという言葉を新チームの2年になってから、その言葉を言っていただいた。心に残っているというか人間的に成長しないと成長が止まるというか、人間的に成長していれば自然と技術が上がってくるというふうに言われていたので、まずは人間的なレベルというか、そういったところを上げていくということを一番学びました。

――ところで、グラウンドを離れてからのリラックス法は

前田 基本、外に出ないのでずっとオフの日とかは寝ています。多い時で15時間ほどは寝ます。夜ご飯食べた後はストレッチとかサウナ入ったりしています。寝るのはリラックス法ですし、また寮にあるサウナとかも疲れている時とか、ちょっと休む時は入りますし、あとはネットフリックスの動画、海外のドラマなどを見ています。

――最後にファンにメッセージを

前田 今年中の一軍をもちろん目指しているんですが、その一軍行けるのがベストというか今年の目標でありますが、今のレベルの真っすぐだと通用しないことが自分でも分かっているので、四球とかちょっとは多少荒れてもいいので、球筋、真っすぐにこだわって上がれた時には150キロとかそういったところを見せれたらいいなと思っているので、その際は球場に足を運んで見ていただきたいなというふうに思っています。

☆まえだ・ゆうご 2005年8月4日、滋賀県長浜市生まれ 左投げ左打ち。身長179センチ、体重80キロ。小2年から「高月野球スポーツ少年団」で野球を始め、中学から硬式野球に。大阪桐蔭に進学し、1年秋からベンチ入り。2年春のセンバツで2試合に登板し、優勝に貢献。夏は準々決勝で敗退。3年春のセンバツでは準決勝で敗退し、夏は大阪大会決勝で敗れた。WBSC U―18ワールドカップの日本代表に選出され、台湾との決勝で1点完投勝利して優勝に貢献。2023年のドラフト会議で「外れ1位」で3球団から指名され、抽選で交渉権を獲得したソフトバンクに入団した。

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