Infoseek 楽天

リーグ戦で2位以下に大差つけても変わらず「CSアドバンテージ」そろそろ細分化を

東スポWEB 2024年8月26日 11時34分

【球界こぼれ話】ソフトバンクが4年ぶりのパ・リーグ制覇へ着々と歩みを進めている。

25日時点でセが4ゲーム差で広島、巨人、阪神の3チームが優勝争いを繰り広げる一方、パは開幕直後からソフトバンクが独走。4月上旬から一度も首位を譲っておらず、2位の日本ハムとも9.5差。今後の展開次第では15.5差をつけて優勝した昨季のオリックスを上回る可能性もある。2位以下にこれだけの大差がつくと注目され始めるのが、10月中旬から行われるCSファイナルステージでの「アドバンテージ」だ。

周知の通り、優勝チームはCSファーストステージを勝ち上がってきたリーグ2位、または3位のチームを本拠地で迎え撃つ。その際、Vチームにはアドバンテージとして1勝が与えられ、両軍の勝利数が並んだ場合は優勝チームが日本シリーズに進出する優遇策がある。だが、このアドバンテージはリーグ戦で2位以下にどれだけ差をつけても変わらない。そこで数年前からファンだけでなく、選手や球団関係者からも「リーグ戦で2位以下に大差をつけた優勝チームにはもう少し恩恵を与えるべきではないか」という声がたびたび上がるのだ。

特に昨季はセパ両リーグの優勝チームが2位以下に10差以上をつけたこともあり、この話題が現場でも沸騰。あるチームの球団幹部は「シーズンを通して5ゲーム差程度なら今のままでいい。でも、10ゲーム以上の差をつけて優勝したチームがCSでわずか1勝のアドバンテージというのはどうか。今のルールだと長いペナントレースを制した意味がなくなる恐れもある」とルールの一部修正を提言していた。

その一方で、プロ野球はアマチュアとは異なり戦力補強も頻繁に行われるため「毎年のように1位と2位が10ゲーム以上離れることはない。実際、2022年のパ・リーグはゲーム差なしの僅差で優勝が決まったぐらいですから」と楽観的な見方も示している。

ところが、今のところパ・リーグでは2年連続で優勝チームと2位チームが10差以上離れる事態が現実味を帯びてきている。この点が気になるところだろう。

シーズン終盤に差し掛かりパ・リーグの現場でも「CSのアドバンテージはゲーム差に応じて細分化すべきでは」という意見が再び出始めている。ペナント制覇の重みを重視しながら下克上を含めた短期決戦の醍醐味を残すCSのルール作り。難解な作業だが、毎年のように大差がつく現状を鑑みるとそろそろ現場やファンが納得するアドバンテージを検討する必要があるかもしれない。

この記事の関連ニュース