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大谷翔平〝巨額マネー〟の使い道に「メジャー球団買収」浮上 うごめく投資家グループ

東スポWEB 2024年8月28日 11時39分

究極目標は球団経営か。ドジャース・大谷翔平投手(30)の〝新たな野望〟がMLB周辺でささやかれ始めている。将来的にメジャーの球団買収に乗り出すのではないかという指摘だ。昨オフの移籍の際、10年総額7億ドル(約1015億円)の巨額契約を結びながら大半の金額を後払いにすることを選択。これによりチーム側は資金を他選手の補強に回すことが可能となり、ぜいたく税の課税リスクも大幅に軽減されるが、大谷自身も同時並行で壮大な夢プランを胸の内に温めているとみられている。

歴史的快挙に向け、大谷が勢いを加速させている。23日(日本時間24日)の本拠地レイズ戦でMLB史上最速かつ6人目となる40本塁打&40盗塁の「40―40」を劇的なサヨナラ満塁弾で達成。翌24日(同25日)も同じレイズを相手に2試合連続の41号2ランも放った。

25日の同戦(同26日)では8回第4打席に左手首付近に死球を受けたが、骨に異常はなし。このまま大谷がコンディションを崩さずシーズンを乗り切れば史上初となる「45―45」、あるいは「50―50」も現実味を帯びる。チームととともに自身初となるポストシーズン進出、さらにワールドシリーズ制覇も夢ではなくなってくるはずだ。

このように次々と自らの目標を具現化する〝希代のユニコーン〟だからなのだろう。ここ最近、ドジャース周辺やMLB関係者の間では大谷にまつわる「将来的な野望」がまことしやかにウワサされ始めている。それがドジャースとの巨額契約資金を活用したMLBの球団経営というのだ。

すでに大谷はドジャース入団の際、年俸の大半の後払いを選択。その理由については複数の米主要メディアでも報じられたように「球団の補強資金を確保するため、オオタニ側が支払いの多くを期間後に先送りした」と明かされている。

ただ、これらの報道が世に出た直後からMLB関係者の間では「ショウヘイは後払いの額も含め総額7億ドルもの金を使って何をするのだろうか」という話題が取り沙汰され、さまざまな憶測も飛び交っていた。そして信ぴょう性が強まっていたのが「球団経営」だ。

それでも当時は、新天地デビュー前の段階。前所属のエンゼルスとは異なり、屈指の注目度を誇るドジャースで大谷が中心選手として活躍できるかは一部で疑問視されていた。さらに不運も続き、今年3月には元通訳の水原一平被告による違法賭博と大谷の口座からの不正送金詐欺が発覚。諸々の背景が重なり、大谷の金銭絡みのポジティブな話題には一時焦点が当てられなくなっていた。

だが今季終盤になっても大谷は開幕前の逆風をはねのけ、躍進を続けている。米国内だけでなく世界的にも話題を集めるスーパースターには、球団運営に強い興味を示している大富豪や投資家たちから注目の的になっているというのだ。

古くから大谷をよく知るMLB関係者の1人が次のように明かす。

「オオタニの活躍が世界中で注目されるにつれ、米国内の投資家が彼との将来的な球団運営を模索し始めている。大手メディアグループを始め、すでに投資家らはオオタニが生み出す巨額資金に大きな魅力を感じている。だが本人が現役中、一切の投資話などに耳を貸さないことは百も承知。だからこそ現役引退後に照準を定め、今から動いている。大谷自身は自身の年俸の使い道を明かしたことはないものの、引退後も野球に携わっていくことだけは間違いない」

そして同関係者は大谷がMLB球団の買収および運営に乗り出すシナリオに関しても、多くの投資家からのラブコールによって「後押しされることになる」とみている。

「投資家らと組めばさらなる資金を得られ、ドジャースを含めた名門球団の運営に参加することも可能。仮に今季『45―45』に加え、チームとともに世界一を達成したらオオタニの市場価値は今の10倍以上になるとも言われている。オオタニが活躍すればするほど、投資家らの動きも活発化する」(前出の関係者)

実績を残したMLB選手の球団運営と言えば、最近では2017年末から22年までマーリンズの共同オーナーを務めた元ヤンキースのデレク・ジーター氏がいる。大谷も〝エグゼクティブ・ロード〟を歩むことになるのだろうか。

【過去の球団買収例】
30球団を擁するMLBで球団買収劇は頻繁に繰り返されている。

長い歴史を誇るドジャースも球団買収の波にさらされてきた。1958年に経営権を取得したウォルター・オマリー氏がニューヨーク・ブルックリンからロサンゼルスに本拠地を移転。同氏は球団の顧問弁護士だった。その後、経営難から球団は2011年6月にMLBに破産を申請。12年に現在のオーナーである「グッゲンハイム・パートナーズ」CEOのマーク・ウォルター氏が買収した際は20億ドル(当時のレートで約1660億円=以下同)だった。

またマーリンズは17年、元ヤンキースの英雄であるデレク・ジーター氏らの投資グループに買収されたが、その額は12億ドル(約1356億円)と報じられている。

最新の球団買収劇は今年1月。オリオールズが17億2500万ドル(約2553億円)で米投資ファンド、カーライル・グループの共同創業者、デービッド・ルーベンスタイン氏に球団を売却することで合意した。

一方、日本では参入の際、NPBへの預かり保証金など約30億円が必要となる。それ以外の「買収額」は04年にダイエーからホークスを買ったソフトバンクが総額200億円、11年にベイスターズの球団株式を保有したDeNAが65億円とされている。

なお04年の楽天は新規参入のため、純粋な球団買収費用は0円だった。

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