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〝レジェンド〟荻野正二監督が韓国で世界的名将と脚光「面白いバレーボールをしたい」

東スポWEB 2024年9月1日 17時4分

バレーボール日本代表で主将を務めるなど〝レジェンド〟として知られる韓国1部安山OK金融グループの荻野正二監督が、世界的名将として脚光を浴びている。

荻野監督は現役時代に1992年バルセロナ五輪、2008年北京五輪に出場。日本代表の主将も務め、北京五輪出場を決める最終予選アルゼンチン戦のスパイクは日本バレーボール界の語り草になっているレジェンドだ。

引退後は強豪サントリーを率いて数々のタイトルを獲得。そして昨季、完全プロリーグで現在世界中から名将が集まる韓国Vリーグに招へいされると、安山OK金融グループをKOVOカップ初優勝、レギュラーシーズンで3位に食い込みプレーオフで準優勝を果たす快進撃を見せた。

今季の開幕を前に、韓国では荻野監督の手腕に注目が集まっており、同国メディア「ニュース1」は特集を組んだ。

「荻野監督は1人に依存するバレーボールは止めて、組織力のバレーボールを繰り広げる」と題して指導方針を解説した。

チームはエースの助っ人レオが現代キャピタルに移籍。それがかえって、荻野監督の目指すチーム像につながっているという。

「荻野監督は19人の選手全員を訓練で特徴を調べている。レオに依存していた攻撃形態から抜け出し、すべての選手が均等に活躍する組織力あるバレーボールを披露するためだ」と〝荻野流バレー〟を強調。指揮官は「選手一人だけが解決して際立つプレーは、結局はチームが分離する副作用を生む」とした上で「チームプレーをすれば必ず失策が少なくなる」と組織的なバレーボールの重要性を説いている。

そして「すべてのチームが優勝を目指しているが、私は〝面白いバレーボール〟をしたい。『OKバレーボールが面白い』とか『スタジアムに行って応援したいチーム』と観客に思わせることができれば、成績はそれに比例して付いてくる」と自信をみなぎらせた。

エースが移籍した先の現代キャピタルを率いるのは、パリ五輪まで日本代表を指揮したフィリップ・ブラン監督。韓国ではほとんどのチームが海外から高額年俸で招へいされた名将が指揮する中で、荻野監督も肩を並べる存在と評価されており、同国紙「ハンス経済」も「日本出身の名将」と高く評している。

日本人指導者としては現在最高レベルの一人とも言える荻野監督の手腕に、日本からも熱い視線が注がれそうだ。

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